過去の放送分
過去の放送分 過去の放送分 2006 12月30日 放送分
「恐竜の素朴な疑問」
コーチャー/富田京一さん(恐竜博士)
大村正樹&富田京一
大村正樹
僕いつも思うんですけど、恐竜ほど有名でありながら、恐竜は地球上の誰一人として本物に出会ったことないんですよね。
  うーん…。えー、ちょっと最初から言っちゃうとなんなんですが、実はあるんですね。大体1日1回は、大体みなさん見てると思うんですけども。鳥っていうのは、まあ典型的な恐竜の一部なんですね。
大村正樹
え!?鳥は恐竜なんですか?スズメとかですか?
  はい、そうです。まあ、カラスもダチョウもペリカンもみんな恐竜ですね。
大村正樹
鳥類は恐竜ってことなんですか?
  はい。恐竜の一部ですね。生き残りという風に考えればいいですね。どちらかというと、恐竜の本流に近い。本来の恐竜の姿は鳥に近いですね。あの、鳥のようにもともと飛べやしなかったんですが、形は非常に似たものです。。
大村正樹
へぇ〜。でもね、恐竜っていうと、富田さんも「恐竜大図鑑」という本を出していらっしゃいますけれど、いろんな恐竜がいて、ティラノザウルスとか、名前があるじゃないですか。〜サウルスとか、カルノタウルスとかスピノサウルスとか、サウロベルタとか。で、これは人間が勝手にイメージした恐竜なんですか?こういう恐竜図鑑に出てくる恐竜達は、なんでこういう顔なのか、根拠はあるんですか?
まあ、恐竜図鑑にもよるんですが、基本的にはまず化石というものが出ておりまして、ティラノサウルスだったらティアラノサウルスそのものはいませんけれども、大体動物に共通の骨の数とか筋肉とかのつながってる場所とかっていうのは大体共通してますよね。
大村正樹
あ、そうなんですか。でも色は勝手に人間が想像してるわけで、まっかっかとか紫とか、そういうのも有り得たんじゃないですか?
  有り得ますね。模様は化石にこう、濃淡は、色の濃い薄いは残ってることがありますので、それはある程度、実はわかってしまってることもあるんですが、色に関しては今のところわかっていませんね。それは今生きている動物を参考にしながらつけていくと。
スズメ
カラス
 
このページのトップへ
大村正樹
なるほど。そもそもちょっと古い話の恐竜なんですけれど、何年前に恐竜っていて、何年ぐらい前にいなくなったんですか?
  大体ですね、2億2800万年前に見つかったものが一番古いですね。で、6550万年前、まあ、鳥を除いた恐竜という意味では一番新しいというか、最後に発見されました。大体1億6000万年ぐらい恐竜の時代があったということになりますね。しかし、哺乳類と恐竜っていうのは同じ時期に出現しておりまして、それが今まで生きてるわけですから。
大村正樹
あっ、恐竜の時代に哺乳類というか…
  いえ、あの、哺乳類です。れっきとした。私達人間の歴史っていうのは600万年から700万年の間ぐらい、と言われてるんですが、いわゆるネズミみたいな形をした哺乳類っていうのは、恐竜と同時期に出現しているんです。それこそ子供におっぱいやってるような、哺乳類の祖先というものにいたっては、恐竜が現れる、はるか何千万年も昔からもうずっと生きてるわけですね。
大村正樹
恐竜というのは総じてデカイというイメージがあるんですけれども、恐竜で例えば、 No.1の大きさで見てみると、一番大きいのはどれぐらいですか?
そうですね。今のところですね、長さと重さと2つあるんですが、一番長い恐竜っていうのが、33メートルのスーパーサウルスというのが一番長いと言われます。教室3個分ぐらいですかね。
大村正樹
重さはどれぐらいですか?
  重さは、スーパーサウルスの重さは45トンぐらいだろうと言われてるんですが、もうひとつ、長さは、まだ全身が見つかってないんで長さはまだわからないんですが、体重が約100トンと推定されている、アルゼンチノサウルスという恐竜がいます。
大村正樹
先週上野動物園の園長さんがきてくれた時にですね、アフリカ象は重いもので7トンって言われたんですよ。それで僕らはびっくりしたんですが、100トンってことは、そのアフリカ象が16頭ぐらいってことですか?
そういうことですね。はい。これが一番重い、まあ今、象のお話なさいましたけど、象を襲って日常食べている肉食動物っていうのはいないので、おそらく同様にですね、アルゼンチノサウルスも一番重いということは、襲ってくる敵のいない、一番強い恐竜だったと思いますね。
ペリカン
 
このページのトップへ
大村正樹
そうですか。基本的なことなんですけどね、恐竜がもしずっと生きていたら、僕達人間っていなかったんですかね?
  と言われてますね。カナダの博物館に有名な「恐竜人間」ていう銅像がたっていまして、恐竜がずっと生きていたら恐竜が人間になったんじゃないかっていう説もあるんですが、ただ、今生きている恐竜がみんな鳥になってますから、それを考えると、まあ人間はいなかったけども、なんか僕達の祖先は祖先で、別に滅ばされずに気楽にどこかで生きていけたんじゃないかなっていう風には思ってますね。
大村正樹
でも恐竜がいたら僕達食べられちゃったかもしれない。
  しょっちゅう食べられちゃうと思いますね(笑)。例えば地下に隠れて住んでるとか、なんかそういう大変さがあったと思いますよ。共存はしてるかもしれないけれど、常に命の危険があるというような。
大村正樹
幸せですね、今の僕達はじゃあ。そう考えると、なんで恐竜は滅びたんでしょう?
  いろんな説がありますね。一番有名なのは隕石。直径10キロぐらいの隕石が地球に落ちて、それによって太陽光線が遮られて植物が枯れる。食べ物がなくなって草食恐竜が死に、それをエサにしている肉食恐竜が死に、とか。あるいは隕石の激突で太陽光線がさえぎられて地球がすごく寒くなって、やっぱりエサがなくなって恐竜が死んだっていう風に言われてますが、なんとなく、隕石が激突したと言われている時代よりも少し前から恐竜が少なくなってきているんですね、化石を見ると。ですから、もしかするとその地球の大陸の移動などで、少しずつ何か気候が変わって食べ物がなくなったりとか、そういうことで何かだんだん減っていって、まあ運命的にというか、いろいろとつじつまが合わなくなっていって、最終的に滅んでしまった、という考え方もありますね。
大村正樹
そうですか。でもやっぱり、実際の恐竜に会いたいですよね。無理でしょうけどね。
  いや、多分南極の氷全部ひっくり返したら必ず冷凍の恐竜はうまってると思うんですけどね。今やっちゃうと、南極の氷溶かしたら人間絶滅しちゃいますからね。だから慎重にボーリングして見つけられたらいいかな、と思ってますね。
このページのトップへ