過去の放送分
過去の放送分 過去の放送分 2007 1月6日 放送分
「ロシア人宇宙飛行士その1」
コーチャー/セルゲイ・アウデエフさん(ロシア人宇宙飛行士)
大村正樹&セルゲイ・アウデエフ
大村正樹
新年最初のコーチャーはですね、すごい方なんですよ。番組初めて、外国人の方なんです。そして宇宙に行かれた方。ロシア人宇宙飛行士のセルゲイ・アウデエフさんです。さっそくですね、セルゲイさんにうかがっていきたいんですけど、一番僕が気になるのは、宇宙に行った人しか無重力って体験しないわけですよね、基本的に。無重力の状態になると人間の体ってどうなるんですか?
無重力というのは実は地上でも体験できます。それは数秒間ですけど。例えばスキーのジャンプなどで空中にいったん飛び上がって、それから降りてくる間。そういった時というのは地上の人間でも無重力を体験することができます。ただそれはほんの数秒間の間です。でも、宇宙飛行の最中はずっとそうですし、実際宇宙ステーションで働いてるときというのは、まあそれが半年ぐらい続くわけです。私は延べ748日間宇宙にいたことがあって、人類で2番目に長く宇宙にいたということになっています。3回宇宙に飛んだんですけど、1回目が半年間、2回目が半年間、 3回目が1年と数週間。その間ずっと無重力を体験してたわけです。
大村正樹
宇宙へはどうやって行ったんですか?
  私が宇宙に行ったのは「ソユーズ」というロシアの宇宙船に乗っていきました。帰りもソユーズに乗って帰ってきて、その着陸用のカプセルで降りてきました。2日かけてソユーズで宇宙まで飛びまして、そこで宇宙ステーションにドッキングします。ですからはじめの2日間はソユーズの中で暮らしていますが、その後はずっと宇宙ステーションの中にいます。
大村正樹
あの有名な国際宇宙ステーションに滞在された?
今はたしかに国際宇宙ステーションになっていますが、私が飛んだ時には、ミールという名前のステーションでした。ミールというのはそのとき、8代目のミールだったんですけれども、それは全てロシアが打ち上げて作ったステーションです。

月
大村正樹
ここはね、シークレットラボですから、シークレットな部分を聞きたいんですけれど、おトイレはどうしてるんですか?
  基本的にトイレは地上と一緒なんですけれども、水で流すのではなくて、換気扇というかファンで、空気で流すというか、処理するという、そこが違うだけで基本的には一緒です。もちろん部屋があって、右でも左でも上でも下でも関係ないので、まあ自分がやりたいような格好ですると。おしっこをしたとすると、空気の流れでそれを運びますので、その流れている方向に、右なら右、上なら上、下なら下、その方向に送られていきます。
大村正樹
お風呂はどうしてたんですか?
  シャワーがありました。非常に宇宙的なシャワーでしたが。水は節約しなければなりませんので。ですから非常に容量の少ないシャワーを使いました。その宇宙でのシャワーというのは、コップ1杯分ぐらいの水で全身ちゃんと洗えます。なぜかと言いますと、水がスプレーのように噴き出されるというのではなくて、霧のように噴き出してくるという形だからです。流れるというよりも粉末として霧のように水が出てくるという仕組みなので、非常に少ない水でもきちんと全身が洗えると。ただしシャワーを浴びるというよりも、むしろ普段は水となんらかのローションと、薬草の成分か何かをふくませて湿らせた布で体をふく。そういうことの方が多かったです。要するに宇宙でのシャワーといいますか、お風呂はそういう濡らした布で全身をふくと。それが入浴の代わりです。慣れればそういう濡らした布だけでもなんともなくなりますけど、やはり慣れないとだめですね。
宇宙
星空
 
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