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オリンピックの選手、いろいろな選手たちがいる中で、すごく大きな選手−ハンマー投げの室伏選手や柔道の選手もいれば、すごくきゃしゃな選手−男子のマラソン選手とかはすごいきゃしゃに見えるじゃないですか。体型が違うけれど、体の特長を活かしながらオリンピックに出場している。スポーツに適した体型はやっぱりあるわけですよね? |
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たぶん、それぞれの競技であるんだろうと思います。ですから、それに合った体力作りや筋肉の付け方が必要じゃないかと思います。基本的に筋肉は2種類あるんです。例えば、短距離走の選手や重量挙げの選手は、ほんとに筋肉がモリモリしてる感じですよね。 |
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末續慎吾さんは、肩とかすごい筋肉ですよ。 |
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こういう瞬発力のスポーツは、人間の体の中の瞬発力を発揮する筋肉が必要なんですね。そういう瞬発力を発揮する筋肉ともう1種類、持続的にずーっと働く筋肉と2種類ある。 |
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持続力ということはマラソンですか? |
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はい。ですから、短距離の陸上選手と長距離の陸上選手では、使っている筋肉が違う。短距離の選手は瞬発力を発揮する筋肉をたくさん付けるので、筋肉モリモリの体になるわけです。長距離、マラソンの選手は、自分の体の中でエネルギーを作りながら酸素呼吸をして走りますから、むしろ瞬発力を発揮する筋肉はあまり重要ではない。ということで、筋肉の作り方が競技によって違ってくるということはあります。 |
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例えばラジオの前のキッズたちが太ももを触ってみて、短距離の筋肉はどこの筋肉ですか? |
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一番大きなのは、太ももとかお尻の筋肉です。太ももの前も後ろもそうですが、特に前はよく分かります。 |
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太ももの前。 |
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ここの筋肉は瞬発力を発揮する、色で言うと白っぽい色の筋肉です。これをどんどん鍛えれば、瞬発力が出ます。ただし、この筋肉は体の中の栄養素を分解するだけなんですね。消費するだけなので数十秒ぐらいしか続かない。 |
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へぇ〜。最大限の力を発揮できる時間が? |
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はい。そうすると疲労がたまってきて100パーセントの力が出せない。そういった限界があるので、いくら瞬発力がある筋肉を付けても、長距離のレースには逆に向かなくなってしまう。 |
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長距離に適した筋肉はどの辺が発達しているんですか? |
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長距離の場合には長いですから、一番大事なのは体の中でちゃんと呼吸をして、そして酸素を体中に運んで筋肉が疲れないように持続的に走るということです。 |
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特にどこの筋肉の部位が発達しているというわけではなくて、体全体のバランス。そして酸素の筋肉への供給のバランスがとれていると長距離ランナーとしては望ましいということですか? |
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そうです。しかも筋肉が付いたり太ったりすると体重が重くなり、走るのにエネルギーが余計かかります。なるべく少ないエネルギーでずーっと持続的に走ることが必要なので、マラソン選手が割と小柄だったり、痩せた選手がいるのはそういうことでしょうねぇ。だから、小柄な東洋人はマラソンに強いのかも知れません。 |
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昔、アメリカの選手でドーピングで記録を剥奪されちゃったベン・ジョンソンという選手がいて、あの人なんかモリモリでしたよね。 |
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そうですね。あの場合には、筋肉を発達させる薬を使って、瞬発力を生む筋肉を体中に付けてたわけですよね。いわゆるドーピングということです。瞬発力を付ける筋肉を発達させるために、いけない薬をのんじゃったと。 |
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マラソンは血液を体内に循環させて、酸素を筋肉に送り込むことが重要だって。いわゆる心肺機能が重要だそうです。「心配する」のシンパイではなくて、心と肺と書く心肺機能。この心肺機能、人間がピークになるのは20歳前後だと言われてる。キッズのみんなは、これから何年か心肺機能を高めることができるんですよ。うらやましいなぁ。 |
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