キッズのみんな、こんにちは。サイエンステラーの大村正樹です。今週も東京浜松町にある秘密の科学研究所シークレットラボからお送りします「大村正樹のサイエンスキッズ」。さぁ、ゴールデンウィーク前半、三連休の初日。みんな、何やって過ごしてるの?楽しいですか?どこか行った?動物園とか行きましたか?カメ見ました?今日のテーマはカメなんです。もし今日カメを見たら、「もっとよく見ておけばよかった」と思うかもしれないし、これから予定がある人はきっと参考になると思います。“カメは万年”といいますが本当に1万年生きるんだろうか?
今週のサイコーはカメにとっても詳しい、どうぶつエッセイストのだっくす小峰さんです。こんにちは。
どうも、こんにちは。だっくす小峰で〜す。
すごく入りがすばらしい。
ハッハハハ。
元々タレントさんだったということですね。役者さんというか。
そうですね。いろいろなことをやっているうちに、カメにたどり着いてしまったという…。人生、成功だったのか失敗だったのかわからないんですけれど(笑)。
ハハハハハ。カメの専門家でだっくす小峰さん、これは芸名ですよね。
そうですね。
何でダックスなんですか?
僕は元々、蜷川幸雄さんという舞台演出家の方のところで…。
巨匠じゃないですか。
そうです、そうです。お芝居の勉強をしてた時に、蜷川さんはたくさんの役者さんを使うので一人一人名前をおぼえるためにその人その人のニックネーム−悪口に近いニックネームをつけるんです。だいたい足が短いと「ダックスフンド、ダックスフンド」という。まぁ愛称込めてですけどね。
あぁ。
僕は三代目ぐらいらしいですけれど、蜷川さんに「芸名にしていいですか?」というと「じゃあ、俺が名付け親だぞ」といってくれて、それから、だっくす小峰です。
足が短いイコールダックスフンドとか、ありますよね。
そうですよね。
そんなだっくす小峰さんは、ラボに何と!カメを連れてきてくれました。
はい。
まだシークレットなんですね。
そうです。今、ここにいます。
これテレビだったら盛り上がるでしょうけれど、ラジオでも盛り上げていきましょう!
はい、わかりました。
どんなカメが出るのか?
じゃあ、いきましょう! まずは、ちょっとカメの概念をくつがえされるかもしれないですけれど。
カメの概念というのは、手足が引っ込んで甲羅があるというのが概念ですよね。
そうです。甲羅って、わりと丸っこいですよね、丸っこくて高さがあって。こいつは甲羅がペッチャンコなカメです。
おぉ〜!!イメージ的には、昔の大判小判の大判に手足と頭がついてるぐらい。
そうですね。
ペッタンコのカメ。
そうです。日本のカメではないので、いわゆるパンケーキに似てるじゃないですか。
本当だ!フライパンで焼いたらうまそうだ。
食べちゃダメですよ(笑)。
はい(笑)。
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パンケーキガメという。
へぇ〜!
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これはアフリカのケニアとかタンザニアにいるカメです。ちょっと触っていただくとわかるように甲羅がやわらかい。
やわらかい、やわらか〜い!
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現地で敵に襲われた時とか、岩の間に入ってちょっとですが空気で体をふくらませて引っ張りだされないようにするという。
弾力性を持っているんですか?
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そうです。甲羅をちょっとふくらませて岩の間に引っかかるようにして、引っ張りだされないように身を守るという特性を持っているんですね。
平べったいけれど、かき出されそうになったら自ら空気を入れて太らせて穴から出なくしちゃう。
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そうです、そうです。
頭いいんですね。
-
頭いいんです。
いやぁ、かわいいですねぇ。
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かわいいでしょ! これはリクガメなんで、基本的には水に入らない。草食なんですね。
へぇ〜。パンケーキガメ。だいたい10センチぐらいのパンケーキですね。
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そうですね。もうちょっと大きくなるんですけれど、まだ子ども、中学生ぐらいですかね。
次は、平べったいカメがあらわれました。
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続いて、今度は水に住むカメです。大丈夫ですか?
はい。
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ウンチしちゃうといけないんで。
カメもウンチしましたっけ?
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ウンチもオシッコもします。
昔クラスで飼ってたんだけれど、カメのこと忘れちゃいました…。
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ちょうどウンチしちゃっていますね。
へぇ〜。
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これもちょっとまた変わったカメです。
何かありがちなカメですよ。丸っこい甲羅があり…。
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見ていただくとわかると思うのですが、首を横に曲げて甲羅にしまい込んでる。
カメの頭、たいがいまっすぐ引っ込みますが、横を向いていますねぇ。
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横向けて、なおかつ甲羅の下、お腹側が動くようになっている。こういうふうに閉まるんですね。
甲羅の下側のちょっと硬いところが、ボートみたいなそり返る感じですね。
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お腹をしまって、いわゆる箱になってしまうんですね。なので、これはハコヨコクビガメという。
“まんま”ですねぇ。
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そのまんまなんですね。
さっきのパンケーキガメもそうですが、ハコヨコクビガメ。
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ちょっと栗色っぽい色をしていますので、クリイロハコヨコクビガメという。
クリイロハコヨコクビガメって、かなり描写そのままで(笑)。ラジオ的ですね。
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そうですね(笑)。
ラジオ的なカメ。もうみんな、イメージできたよね。栗色のハコヨコクビガメ。ハコヨコクビガメは、日本ですか?
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こちらはもちろん日本のカメではなくて、アフリカのほうです。
ちょっと待ってください(笑)。これ、日本語じゃないですか?
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そうです。もちろん英名と学名は、また別にありますね。
そうですか。
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日本でのいわゆる流通名ですね。
カメ的には迷惑ですねぇ(笑)。「勝手に日本人、こんなわかりやすい名前つけてんじゃねぇよ」と思ってますよ。
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そうですね(笑)。細かい分類学的なことをいいますと、いろいろ微妙なところがあったりして…。実際は違う種と混じっていたりとか、なかなか難しいところはあるんですけれど。
いやぁクリイロハコヨコクビガメ、もうおぼえちゃった。
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次はもっとわかりやすい…。
だっくすさんが、ラボ内を勝手に動き回って、次々に水槽からいろいろ出してくれるんだけれど、いいですねぇ。こういうのが科学番組っぽいですね。
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こいつはもっとわかりやすいんですけどね。ちょっとデカイんですよ。
うわぁ〜!おぉ〜!!これ、ちょっと待って、ラグビーのボールみたいなんだけど。
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そうですね。今、顔を出しました。
これ、ちょっとよくない。色がよくない!
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アッハハ。
あのね、ちょっとイメージして。黒〜い手足に赤〜いまだら模様がついてて、僕の嫌いなヘビみたいなんだ、これが!
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ハハハ。大村さんがおっしゃった通り、足が赤いですね。
いやぁ、気持ち悪い!
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だから、アカアシガメという。
まんまだっ(笑)、もっとひねってもらいたい。
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ハハハハハ。
“キモチワルイアカアシガメ”とかね。だいたい30センチぐらいあるじゃないですか。
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もうちょっと大きくなりますかねぇ。大きくなるタイプのカメでして、南米のアルゼンチンとかコロンビアとかブラジルのほうにいるカメです。
アカアシガメ。
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そうです。
これは、かなりレアなものですか?
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いえ、これは割と飼っている方が多いですね。
アカアシガメを?
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ええ。これは南米で湿気の多い所に住んでいるので、日本の夏はけっこう湿気が多いじゃないですか。
はい。
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飼育している時にどうしても湿気のために体調を崩すカメがいるので、日本の環境に割と合っているといわれてるんですね。だから、丈夫に育つ場合が多かったりします。
へぇ〜。最初出てきたパンケーキガメは、リクガメで水に入らない。
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そうですね。
ハコヨコクビガメは水陸両用?
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はい。
アカアシガメは?
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アカアシガメもリクガメですけれど、リクガメの中でも水を好むタイプです。カメを飼う時に一番大事なことは、は虫類は全般的にそうですが環境を再現すること。環境を飼う生き物とも呼ばれているんですね。
そのカメに適した環境ですね。
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そうですね。南米に住むのであれば、南米の暑さを想像して暖かさをつくってあげて、湿気もつくってあげる。環境をうまく合わせて飼ってあげることが大事ですね。
ふ〜ん。
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だから、僕が尊敬するカメの先輩の方から教わったことで、カメを1匹飼うと、例えば甲羅には紫外線が必要なんですね。草食だったら、草の中のカルシウムが必要だったりするわけです。
ええ。
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カメ1匹飼うと知らなければいけないことがいっぱい出てくる。「紫外線って何だろう?」とかいろいろ考えていくと、は虫類というのは、人生が豊かになるというふうにいわれている生き物ですね。
あっ、そこまでいくんですね。
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そうです。今、脱走しようとしてますね。
今ね、クリイロハコヨコガメが…。それこそこのラボの環境が合ってないんでしょうね。たぶん「俺の環境はここじゃないよ」ということで脱出を試みてますねぇ。
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そうですね。1匹のカメにも命があるのですが、捨てちゃう人もけっこういるわけですよ。そういうことが絶対ないように1匹飼ったら最後まで、最後まで必ず飼ってあげてほしいというのが一番の僕の想いですね。
来週も、これ以上の話はまだありますか?
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まだまだありますよ(笑)。
今週のサイコーは、どうぶつエッセイストのだっくす小峰さんでした。じゃあ、また来週お願いします。
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よろしくお願いします!
いやぁ、今日はこのシークレットラボに3匹のカメが遊びに来てくれて、各々が勝手な行動をしてたんですが、「こうやって動くんだ!」と見てるだけで楽しくて。しかも臭いがないし声も出さないので、ラジオ的にやる立場からすると非常にいいですね。ストレスがなく今日は放送ができました。来週もカメの話を聞きますよ。それでは、ゴールデンウィーク前半でございます。ケガのないように素敵に過ごしてください。じゃあね、バイバ〜イ!