浜美枝のいつかあなたと

毎週日曜日
 9時30分~10時00分
Mr Naomasa Terashima Today Picture Diary

寺島尚正 今日の絵日記

2022年10月3日 花言葉 謙虚

今年も東京・浜松町界隈は9月30日頃から「キンモクセイ」の優しい香りに包まれている。
曼珠沙華が終わり、金木犀の甘い香りが漂うと、「ああ、秋が始まったのだ」と実感する。
良い匂いが心地よく、その香りは、ふんわりと遠くまで届く。
金木犀は、モクセイ科の植物で、中国南部が原産。
日本にわたってきたのは江戸時代。
葉は細長く、波打っているのが特徴で、秋になるとオレンジ色の花をたくさんつけ、とてもよい匂いで知られている。
花が終わると冬にクコの実のような小さな実をつけるのだそうだが、中国から日本に金木犀が伝わった際、オス株しか伝わらなかったことから、金木犀の実は日本でみることはない。

金木犀は、遠くまで届くよい匂いが特徴的である。
花の香り成分は花弁で作られ、開花すると合成され、香りが揮発される。
ある研究者が分析したところ、金木犀の香り成分はγデカラクトンだとされている。
このγデカラクトンは甘いモモの香り成分で、ベリー類や乳製品などにも含まれている成分だが、多くの虫に好まれない香り成分なのだ。
しかし唯一「ホソヒラタアブ」というアブだけはこの香り成分を好む。
このため、アブが効率的に受粉することで、開花期間が短い金木犀の花が咲き続け、遠くまでその香り成分が届くという。
オレンジの小さな花をたくさんつけた金木犀、花の開花期間は1週間と非常に短い。
よい香りが遠くまで届く理由は、花がたくさん咲くからともいえる。

金木犀の花言葉は、謙虚、気高い人、真実。
可憐で小さな花をたくさんつける金木犀。
遠くまで届く強い香りに反するその控えめな姿には、「謙虚」という表現は納得がいく。
金木犀は、1年に2度楽しめることもある。
開花期間はとても短く1週間ほどだから、2度咲きすればラッキーだ。

花言葉 謙虚
花言葉 謙虚

花言葉 気高い人
花言葉 気高い人

花言葉 真実
花言葉 真実

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