MC :さあ、今週のサイコーも、東京工科大学教授の柴田雅史先生です。こんばんは。
ゲスト:こんばんはー。
MC :先生はですね、「リップ化粧品の科学」という本を出版されているんですけれど、
えーリップクリームの重要性、このね、乾燥しやすい時期にえー、
非常にえー繊細な唇のケアのお話を先週していただきましたけれど、
あのー先生やっぱり唇をずーっと研究している、
リップクリーム研究しているということは、いろんな方の唇を見てるわけですよね。
ゲスト:そうですね、はい。
MC :今、一番輝いている唇は誰ですか?
ゲスト:えーっと、どなたでしょうかね?あのー石原さとみさんとかですね、井川遥さんとかですね。
MC :あーーーーー。ミセスでは井川遥さんですね、じゃあ。
ゲスト:そうですね。
MC :若い女性では、石原さとみさん?そういうのばっかりやっぱり見ちゃいますよね。
ゲスト:つい、そういったとこにまあ目が行ってしまいがちですねー。
MC :男の人の唇で、この人の唇ってのはあります?
ゲスト:えー、男の人は見てるかもしれないんですけど、あんまり頭に残らないというのが・・・
MC :あっ、そうですか。あーー。
ゲスト:はい。ミックジャガーですかね・・・
MC :あっ、そうですか。
ゲスト:ていうことはないですけど・・・ハハハ・・・はい。
MC :ハハハ・・・いやいやいや。あのー、ほんとにリップクリームというもので、
保湿をするというのがとても重要であるという話を伺いました。
そもそもリップクリーム、まあ大概バッグの中に1本、男の人はポケットに1本、
もう入れる時代ですよね。
ゲスト:そうですねー。
MC :ただ、小学生、中学生なるとまだちょっと持たない子も多いかもしれませんけれど、
えー、まあ100円前後から買えるものもありますからね・・・
ゲスト:そうですね。
MC :あのー、因みに安いものと高いものありますけれど、成分に関してはどうなんですか?
あ、やっぱり高いものがいいんですか?
ゲスト:そうですねー、あのー高いものはそれなりにですね、やはりあのー、
唇にいい成分っていうのは色々とですね、含まれているということで、
まあ工夫されて作られているというのはまあ、えー実際のところですけれども、
ただまあどのえーリップクリームだってもね、えー、基本的にはあのー口から、
唇からですね水分を逃さないと、まあそういう役割をこう担うということから、
まあ基本の成分としてはあの、オイルというまあ液体のですね、えー成分が主成分となってます。
MC :液体なんですか?リップクリーム元々の成分・・・
ゲスト:そうですね。はい、主成分は液体です。
MC :液体・・・それは油?
ゲスト:油ですね。
MC :油ですか。オイル・・・
ゲスト:そうです。あのー、いつも我々が食べているようなサラダオイルとかですね、
あの天ぷら油とか・・・まあそのものではないですけども、
それの仲間のような性質を持っている、えー、ものですね。それが成分です。
MC :おーーー。なんか、オーソドックスな一番ベーシックなあのー、
リップクリーム見ると、白い棒ですけど、スティック状ですけどね、あれは油が主成分?
ゲスト:そうですね。その油をですね、ワックスと呼ばれているまあ、固形のですね、
えー物質で固めているということで・・・あのワックスというのはですね、
まあ身近な所でいいますと、えーチョコレートとかですね、或いはあのーろうそくとかですね、
まあちょっとああいうようなえー物質というのが、まあ身近なとこにあって、
まああれと似たようなえー性質を持っている物質です。
MC :ワックスが入ってくるんですか?チョコレートは食べられるけど、
ろうそくは食べられないじゃないですか・・・
ゲスト:はーい。
MC :でもやっぱり、そのそれらのそれぞれワックス?固める為の成分てのは入ってるんですよね。
ゲスト:そうですね。あのー油に対してですね、まあ10%から20%ぐらいとまあ、
極少量ですけども、えーこういったものを加えてあげて、
あのー作る時はこう加熱しますと、えーまあ溶けますので、
まあこれを冷やして固めると・・・そうするとあーいったようなちょっと固い感じのえー、
リップクリームが出来ます。
MC :確かに、ろうそくと似てますね。なんとなく・・・あのー、色も・・・
ゲスト:はい。
MC :あーーー。じゃあ白い、白く見えてるのはワックス成分なんですか?固める成分?
ゲスト:そうですね。あのーワックス成分っていうのは、結晶性の物質なので、
えー外観はこう透明ではなくって、白っぽい色になりますね。
MC :はい。大体あのー、リップクリームのスティックの油分の含有量は同じですか、
お値段に関係なくして・・・
ゲスト:いや。あのーーーお値段とは関係ないんですけども、あのー例えば塗り心地がですね、
あのーすごくべっとりとした、えー塗り心地をまあ好むような製品か、
或いはあのー水みたいにですね、サラサラとしたつけ心地ですね、
こういったものを望むのかによって、まあそのワックスの種類、油の種類、
そしてそれぞれの量というのが調整されて作られています。
MC :おーー。大体、基本的には何割ぐらい油でできているんですか?
ゲスト:そうですね。まあ油っていうか、まあワックスと油混ぜればもうほとんどがえー、
それ、その成分・・・
MC :あっ、もう主成分・・・
ゲスト:主成分ですね。
MC :そのものですか・・・そうか、油を塗ってるんですね、我々は。
ゲスト:そうですね。
MC :あーーー。あのー、僕は男だから口紅塗りませんけれども、女性達って口紅塗るじゃないですか。
ゲスト:はい。
MC :あれ、リップクリームと口紅、或いは色のついたリップクリームとか最近売ってますよね。
あれは口紅はリップクリームの成分はないんですか?油成分てのは・・・
ゲスト:あのー、口紅もですね、基本的にはあのー、
リップクリームと同じようにオイルとワックスから作られてます。
MC :そして、紅が入っているということですか?
ゲスト:そうですね。まあ後は色を付けるような成分ていうのがえー、
ついてるということでまあ基本的な構成はですね、
リップクリームもあの口紅もあんまり変わりません。
MC :あっ、そうなんですか。じゃああのー、お母さん方はリップクリーム塗らなくても、
基本的に口紅塗っておけばある程度乾燥は防げるという・・・
ゲスト:そうですね。あのーただ、口紅はですね、
あのーリップクリームとおんなじように水分を逃しにくいという性質ももちろん
まあ望まれてはいるんですけども、まあそれ以上にですね、
色がこうきれいに赤い色があの唇に塗れるとかですね、それからあの艶がですね、
艶々としたあのー仕上がりになると、まあこういう事が望まれてますんで、
やはり中身はですね、リップクリームとはちょっと変えまして、
そういったような色の部分、艶の部分っていうのが良くなるように作られてますんで、
その潤いを逃さないっていう性能はリップクリームよりはまあちょっと劣るというのが実情ですねー。
MC :なるほどー。あのー、最近の芸能人の方とか、
もう唇がプルンプルンにこう・・・なんて・・・光ってる女の子多いじゃないですか・・・
ゲスト:はい。
MC :あれは何ですか?
ゲスト:あれは、リップグロスですね。
MC :リップグロス。
ゲスト:はい。
MC :これ、これは何ですか?
ゲスト:あのーリップグロスもまあ基本的にはですね、
あのー口紅なんかとおんなじような形でまあ油で出来た製品なんですけども、
えー、そういったようなスティック状のものとはちょっと違いまして、
ともかく艶が出るという事をまず第一にこう考えてる製品です。
ですので、まあ違いとしましてはあの固める成分、
先ほどワックスというものでスティックにしていると言ってたんですけども、
リップグロスの場合は、それとはちょっと違いまして、そのプルプルとしたですね、
ちょっとえー何と言いますか、寒天みたいなですね、
まああんなような固まり方をするようなえー、固める剤を入れてるという事で、
まあそういったような違いがあります。
MC :おーー、いやーほんと、唇、色つけちゃうとね、食事したりとか、やっぱり色落ちるじゃないですか。
ゲスト:そうですね。
MC :あのー、いや、最近落ちにくい物も増えてるんですか?
ゲスト:そうですね。あのーやはり、そのー特に口紅ですけども、
色が落ちなくするというのがやっぱり永遠のテーマていうかですね、
技術者としては、あの塗った時の色がそのままずっーとまあ夕方まで続くとかですね、
それから艶が長くもつっていうのはですね、まあ技術者是非ともこれを実践し、
まあ実行しようということで、まあ日々ですね取り組んでるんですけど、
やはりなかなか難しい技術ですね。
MC :んーーー。
ゲスト:まあ特にその潤いの部分とどうやって両立するのかと、どうしてもですね、
持続するタイプのものっていうのは、潤いの部分に欠けてしまうというのが、
今のやっぱり技術的なちょっとえー問題点ですね。ですので、まあ色々なタイプのですね、
製品において、そういったまあ新しい技術を開発するという取り組みがされています。
MC :へえーーー。出来ますかね?
その落ちない、朝つけたら夜まで落ちない口紅とかリップクリームとか・・・
ゲスト:そうですね。是非とも実現したいということで、私の研究室もですね、
まあそういったような目標にですね色んなものにチャレンジしています。
MC :いやー、先生なんで唇に興味を持ったんですか?
ゲスト:いやー、別にあのー唇に興味があったというわけじゃないんですけど、
あの元々の私のまあ研究テーマというのが、あの先ほどちょっと、
油を固める剤という話が出たんですけど、そういったようなゲル化剤と呼ばれてます、
水とか油をですね、こう固める剤、このあのー研究というのが私のメインの仕事なんですね。
MC :ほーー。あっ、じゃあ台所用品も含めてなんですね。
ゲスト:はい。そうですね。で、まあ特にそのーまあ特に油を固める剤の場合、
一番よく用いられているのが、このリップ化粧品とまあ、こういう分野なんで、
まあそこにおいてまあ色々応用の研究としてですね、
まあ実際に唇に塗るようなことをやってみるとやはり、唇というのは先ほども話ありましたけど、
よーく動く場所でありますし、また水も気体するということがありますので、
まあすぐに落ちちゃうということでですね、なかなかいいものが出来ないということで、
じゃあまずはあのーまあ敵を知るという訳じゃないですけど、唇の正体というもの、
特に皮膚との違いというものはどんなことなのかということをまあえー、調べてですね、
まあそれを使っていいゲル化剤を作ろうとまあこういうな取り組みをしてるんですね。
MC :んーーーー。いやーー、興味深かったです。
え、今週のサイコーは東京工科大学教授の柴田雅史先生でした。
どうもありがとうございました。
ゲスト:ありがとうございました。