お笑いコンビ、サンドウィッチマンの伊達みきおさん、51歳が脳梗塞で入院中という報道がありました。
相方の富澤さんによると、朝集合した時に
「なんかしゃべれないのだけれど」
という症状が出て、すぐに病院へ行き、そのまま入院になったそうです。
この「しゃべれない」という症状、脳梗塞の典型的な兆候の一つといいます。
脳梗塞の症状は、脳のどの血管が詰まったかによって異なりますが、代表的なサインとして覚えておいてほしいのが「FAST」という合言葉です。
Fはフェイス、顔。顔の片側が下がっている、口元が歪んでいる。
Aはアーム、腕。片方の腕に力が入らない、しびれがある。
Sはスピーチ、言葉。言葉がうまく出ない、ろれつが回らない、伊達さんのように「しゃべれない」。
Tはタイム、時間。これらの症状が出たら、119番する必要があるといいます。
加えて、突然の激しい頭痛、片側の視界が見えにくい、めまいやふらつきなども要注意です。
特に覚えておきたいのは、「症状が一時的に治まっても、必ず病院へ」ということです。
一過性脳虚血発作、いわゆる「ミニ脳梗塞」の可能性があります。
これは本格的な脳梗塞の前兆であることが多く、放置すると数日以内に大きな発作を起こすリスクがあります。
脳梗塞の主な原因は、高血圧、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病です。
具体的には、血圧管理。
朝晩の血圧チェックを習慣にしてください。特に朝は血圧が上がりやすい時間帯です。
次に、食事。
塩分を控え、野菜中心のバランスの良い食事をとる。
納豆や青魚など、血液をサラサラにする食材もおすすめです。
運動も大切です。
1日30分程度のウォーキングなど、有酸素運動を習慣にする。
まとまった時間が取れなくても、エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩くなど、小さな積み重ねが効果的です。
禁煙・節酒。
喫煙は動脈硬化を促進します。
お酒も適量を守りましょう。
睡眠とストレス管理。
十分な睡眠と、自分なりのストレス解消法を持つことも重要です。
そして、水分補給。
脱水も血液をドロドロにします。
特に入浴後は意識的に水分を摂ってください。
寝る前と起床後のコップ一杯の水も効果的です。
ここで、手足のしびれが脳梗塞によるものかどうか、見分け方をお話しします。
脳梗塞を疑うべき特徴は、まず「突然始まる」こと。
前ぶれなく、急にしびれが出た場合です。
次に「片側だけ」。
左腕だけ、または右腕だけなど、体の片側に症状が出ている場合。
そして「他の症状を伴う」こと。
顔の片側が下がる、口元が歪む。
言葉がうまく出ない、呂律が回らない。
片方の腕や脚に力が入らない。
片側の視界が見えにくい。
めまいやふらつきで立っていられない。
経験したことのない激しい頭痛。
これらの症状が一つでもあれば、脳梗塞の可能性が高まります。
さらに「持続する」こと。
しびれが数分から数十分経ってもおさまらない場合。
「感覚の異常」。
「手袋をしているみたいで触っても感覚が鈍い」「ピリピリ」「ジンジン」といった感覚も要注意です。
一方、脳梗塞以外の可能性が高い場合は、徐々に始まった、少しずつしびれが出てきた場合。
両側に出る、左右両方の腕にしびれがある場合。
姿勢や動作で変わる、首を動かすと強くなる、特定の姿勢で出る場合。
他の症状がない、しびれ以外に異常がない場合です。
この場合、首の神経の圧迫、頸椎症、胸郭出口症候群、肘部管症候群、手根管症候群、糖尿病による末梢神経障害などの可能性が考えられます。
迷ったらどうするか。
専門家は「突然、片側だけのしびれは、様子を見ずにすぐに病院へ行く。
特に、しびれに加えて顔の歪み・言葉の異常・力の入りにくさ・のいずれか一つでもあれば、脳梗塞の可能性が高いため、ためらわずに119番を呼んでください。
脳梗塞は時間との勝負。「様子を見よう」が一番危険です」とアドバイスしています。
自宅でできるセルフチェックもあります。FASTチェックです。
F、顔。笑顔を作って鏡で確認。片側の口角が下がっていないか。
A、腕。両腕を肩の高さまで水平に上げ、手のひらを天井に向けて30秒から1分キープ。片方の手だけが下がったり、手の平が内側に傾いたりしないか。
S、言葉。「今日は天気がよい」など簡単な文章を言って、呂律が回っているか。
T、時間。上記のいずれかに異常があれば、すぐに医療機関へ。
また、片足立ちテスト。片足で10秒間立ってみる。
ふらつく、足先が上がりにくい場合は要注意。感覚チェック。
お湯や冷水に軽く触れて、左右の感じ方を比較するのも有効です。
もし自分や家族に「おかしいな」と思ったら、ためらわずに救急車を呼んでください。
「様子を見よう」が一番危険です。
脳梗塞は発症から時間が経つほど、後遺症のリスクが高まります。
救急車を呼ぶ時、いつから症状が出たか、どのような症状か、患者の年齢と既往歴、高血圧や糖尿病などを伝えましょう。
病院では、問診、身体診察、画像検査、血液検査などが行われます。
頭部MRIやMRAで脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、脳血管の狭窄などを調べます。
発症直後の小さな脳梗塞はCTで分かりにくい場合があり、MRIが診断に有用です。
頭部CTで脳出血の有無を迅速に確認。頸部血管エコーで首の血管の状態を調べます。
心エコー・心電図で心臓に原因がないか調べることもあります。
血液検査では、血糖・HbA1cで糖尿病の確認。
ビタミンB12関連、甲状腺機能、腎機能、脂質、コレステロール、中性脂肪などを調べます。
神経伝導検査で末梢神経の働きを電気信号で調べることもあります。
手根管症候群、肘部管症候群などの末梢神経障害の診断に有用です。
すぐに救急車を呼ぶべき場合は、FASTチェックで一つでも異常がある場合。
片側の手足に急なしびれや脱力が出た場合。
顔の片側がゆがむ、呂律が回らない、言葉が出にくいなどの症状を伴う場合です。
できるだけ早く受診すべき場合は、しびれが続いて治らない場合。
症状が徐々に悪化している場合。原因が思い当たらない場合です。
手足のしびれは、脳梗塞以外の原因でも起こります。
頸椎の病気、変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア。
末梢神経の障害、手根管症候群、肘部管症候群、胸郭出口症候群。糖尿病による神経障害。
ビタミン欠乏、特にビタミンB12。
その他、甲状腺機能低下症、腎機能障害などです。
脳梗塞は誰にでも起こりうる病気です。
この話をきっかけに、ご自身の生活習慣を見直してみてください。
「おかしいな」と思ったら、すぐに病院へ。その一言が、命を救います。
今日の早口言葉(いつも以上にゆっくり3回)
「フェイス歪んで アーム上がらず スピーチもつれりゃ タイムとの勝負」





