僕はアマチュアカメラマン (1951年)

民間放送ラジオ開局に伴い、三木鶏郎は小西六が持った番組枠30分の企画を委嘱された。そこで、会社名、商品名を一切入れない宣伝歌を作りたいと提案。了解を得て、アマチュアカメラマン心得五ケ条〜ピンボケ、構図、露出、ブレ、二重撮り〜をコミックソングにして歌に楽しく読み込んだ。
ここに日本初のコマーシャルソング「僕はアマチュアカメラマン」が誕生した。
1951年9月1日、名古屋CBCから灰田勝彦の歌声で放送。同9月7日からは三木鶏郎企画制作、三木鮎郎らが脚本を手がけた番組『冗談ウエスタン』で毎週流れた。
現在のようにスポットがなく、番組の中で延々と三分CMを放送できた時代。コマーシャルソングと気付いた人が少なかったから、聴いた人が抵抗なく受け入れ、誰でも気軽に口ずさんだ。放送後、大流行し、一般用にレコード化された。

この時、鶏郎は、当時日本の流行歌にあった湿っぽさをなくし、明るく単純なハーモニーのある曲を流行させたいという本懐も遂げたが、このヒット成功は進歩的なスポンサー精神なくして有り得なかった。

文中敬称略

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