映画『新鞍馬天狗』ひとコマ

1954年、三木鶏郎は、東宝映画『新鞍馬天狗』の音楽を手がけることになった。大佛次郎原作・製作による本作は、第1話『天狗出現』(同年10月公開)、第2話『東寺の決闘』(同年11月公開)、第3話『夕立の武士』(55年6月公開)からなる新鞍馬天狗シリーズ。鶏郎はこの3部作の主題歌「新鞍馬天狗の唄」を作詞作曲し、三浦洸一が歌った。
第1話と2話の監督は青柳信雄で、同年3月から公開された榎本健一主演「落語長屋シリーズ」<『落語長屋は花ざかり』(同年3月公開)『夏祭り落語長屋』(同年5月公開)『落語長屋お化け騒動』(同年7月公開)>の音楽を鶏郎が担当した折も青柳が監督だった縁もあって、青柳と鶏郎は親しく交流していた。
『新鞍馬天狗』(第1話と第2話)の出演者は、小堀明男(鞍馬天狗役)、岡田茉莉子(おみわ役)、藤間紫(暗闇のお兼役)、志村喬(近藤勇役)、他。
劇中の挿入曲「角兵衛獅子の唄」(「角兵衛太鼓」)と「おみわ可愛いや」は、当時21歳の東宝スター、岡田茉莉子が歌った。

同年9月、伊豆の長岡で行われたロケに同行した三木鶏郎は多くのスナップ写真を残している。
(文中敬称略)

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