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2020.03.06

長谷川太アナコラム『追悼 松島茂アナ』

長谷川太アナコラム『追悼 松島茂アナ』

ある日のライオンズナイター中継後。左から長谷川太アナ、土井悠平アナ、松島茂アナ、松沼博久さん


「長谷川さん! ランチ行きましょう!」


出張先の朝、ホテルの部屋でまだ寝ている私の携帯に電話が入る。


こちらは前日遅くまで、アルコールが入っていたりするので、とてもカロリーのある食事は無理だ。何より少しでもベッドで横になっていたい。


そういって断ると、「そうですかあ......」と寂しそうに電話を切る松島茂アナの声が今も耳に残る。


松島は、酒もたばこもやらなかった。だからナイター中継のため出張しても朝が元気なのだ。


あんなに健康で、元気で、仕事が好きで、家族が好きで、野球が、駅伝が、競馬が、大好きだった松島茂アナがいなくなってしまったことをいまだに受け入れられない。私より7歳も若い。早すぎる、あまりにも早すぎるよ松島!


野球の実況がおわってふと気づくと、机の隅に小さな録音機が置かれていることがよくあった。松島の録音機である。私だけではなく他のアナウンサーの実況をこっそり録音し研究を重ねていたようだ。上達も早かったし、常に現状に満足せず、自分の仕事を突き詰めてやり抜く姿勢があった。


私の人生初の葬儀の司会が松島のお通夜だなんて、やりきれない。今にも、やや上下動の大きい独特の歩き方で、普通にスタジオに姿を見せるような気がしてならない。


もう一度、一緒に仕事がしたいよ! 松島!


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