浜美枝のいつかあなたと

毎週日曜日
 9時30分~10時00分
Mr Naomasa Terashima Today Picture Diary

寺島尚正 今日の絵日記

2021年5月31日 メロンに見えてきた

週末、ニュースで、初夏を代表する果物「アムスメロン」の収穫が、
千葉県銚子市で始まったと伝えていた。
「アムスメロン」は濃厚な甘みと香りが特徴で、網目模様の皮に縦じまが入っているものだ。
果実の王さまと呼ばれる憧れのフルーツ、メロン。
ところで、メロンは植物学的にはスイカと同じ瓜科、しかもキュウリ属の野菜というのをご存知だろうか。
とは言うものの、流通分野や食生活における分類、栄養学上などでは、
果物としてとらえられている。
メロンは大きく2種類に分かれる。
アムスメロンやマスクメロンなどのように表面に網目が出来る「ネット系」と
甜瓜(まくわうり)に代表される網目が無いもの。
さらに市場には、その両者を掛け合わせて出来たプリンスメロンなどもたくさん出回っている。
アムスメロンはネット系メロンではあるが、
スイカのように縦に網目が無い部分が縞のようになっているのが特徴。
果肉は綺麗な薄い緑色で柔らかく多汁。
また、皮が薄く、その分果肉が厚く食べ応えがある。
香りも芳醇な甘い香りで、いかにもメロンという感じ。
味と価格のバランスもよく人気がある品種だ。
ところで、どうして「アムスメロン」と名がついたのだろう。
調べてみると、アムスメロンはアールスフェボリットとロッキーフォードから生まれた品種を母とし、
それにオランダ系のオーゲンという品種を父として生まれた。
名前のアムスは父方の生まれ故郷オランダの首都アムステルダムにちなんでつけられたそう。
因みに、マスクメロンの名の由来はムスクの香りがするメロンという意味で付けられ、
アンデスメロンの名は、アンデス地方とは関係がなく、
「生産者はつくって安心」「流通は売って安心」「消費者は買って安心」の
「アンシン」を冠した「アンシンデスメロン」を発案されたが、
長いので、メロンを食すときのように「シン」を取って「アンデス」となったそうだ。名前だけでも面白い。
さて、おいしいメロンを選ぶコツは何だろう。第一にその形状がポイントだ。
丁寧に栽培管理されたメロンは、バランスのとれた形をしている。
形のバランスのよさがそのままメロンのクオリティを反映しているのだ。
またネット系メロンだと、ネットの緻密さや盛り上がりは、しっかりと果肉が育っていることを意味している。
ノーネット系メロンの場合は、黒っぽい斑点やスジの入っていないものを選ぶとよいとある。
さらに重要なのはメロンの重み。ずっしりと重みを感じさせるメロンは、
中身が充実していて果実が凝縮されていることを意味しているからだ。
メロンは収穫後追熟させて食べる。だから、まだ固く香りが弱い物は冷蔵庫に入れない。
低温下では追熟せず傷みを早めてしまうからだ。
お尻を押してみて少し弾力を感じるようになるまでは冷暗所に置いておくといい。
追熟して食べ頃になると2~3日位で中から発酵し始める。
食べ頃になった物は冷蔵庫に入れ、美味しい間の2日か3日以内に食べるようにすると言いそうだ。
1年中メロンの姿は見かけるが、我が口に入る回数は限られている。
今シーズンは、何度「メロンの美味しさ」を味わえるだろうか。
メロンに見えてきた
メロンに見えてきた

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