
寺島尚正 今日の絵日記
2025年5月5日 緑濃く
連休後半、5月4日「みどりの日」、神奈川県海老名市で28.6度、東京都千代田区で25.9度など夏日を記録した。
春から初夏へと季節が移り変わる中、熱中症による健康被害が予測された場合に発表される「熱中症警戒アラート」の今年の運用が、4月23日から始まった。
「熱中症警戒アラート」は、気温や湿度などをもとに算出される『暑さ指数(WBGT)』が33以上になると予測された地域に対して、環境省と気象庁が共同で発表するもの。
熱中症の危険性を広く伝え、早めの対策を促す役割を担っている。去年は全国で計1722回発表され、予防行動の参考になる情報として広く活用された。
さらに、より深刻な状況に備えるために設けられたのが「熱中症特別警戒アラート」だ。
これは、都道府県内すべての観測地点で、暑さ指数が35以上と予測された場合に発令されるものだが、「過去に例のない危険な暑さ」が予想される状況を意味する。
「熱中症特別警戒アラート」は、去年2024年に導入され、これまでに発表された例はないが、発表された場合には、熱中症を防ぐための行動を実践することが重要になる。
実際、熱中症による死亡者は2022年に1477人、2023年に1651人、そして昨年には2033人と年々増加傾向にある。また、総務省消防庁の統計によると、去年熱中症で救急搬送された人は全国で9万7578人にのぼり、統計が始まった2008年以降で最も多くなった。
ところで、運用開始がなぜ4月23日(4月の第4水曜日)からなのか。
調べてみると、ゴールデンウィークを含む5月は、体がまだ暑さに慣れておらず、熱中症の発症リスクが急激に高まるからとあった。
その為、注意喚起を目的として設定されているのだ。実際、去年5月の1か月間で2799人が熱中症で救急搬送された。こうした熱中症のリスクを予測するために用いられている『暑さ指数』は、気温、湿度、輻射熱(地面や壁からの熱放射)などから算出され、熱中症の危険度を表す指標となっている。指数が「28」を超えると発症者が増加し、33を超えると救急搬送が急増、35では広範囲で「危険な暑さ」とされていて、命に関わるレベルとなる。
こまめな水分・塩分補給や涼しい環境を整える工夫、外出時の帽子や日傘の使用など、基本的な対策を忘れずに暮らしたい。
その安心を支える情報源の1つが、環境省「熱中症予防情報サイト」だ。こちらでは、アラートの発表状況や、各自治体が指定する「クーリングシェルター(涼しい避難先)」の情報も確認できる。文化放送がある東京・港区の区施設だけで34箇所、この他公共施設や民間施設も掲示されている。暑さが本番となるには未だ時間があるが、出かける先の涼み場所を確認しておくと、いざというときに役立つはずだ。
八王子の緑が濃さを増してきた。
緑濃く
この道を行けば
木陰の風景
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