
寺島尚正 今日の絵日記
2025年7月14日 暗雲垂れ込め
13日未明に発生した台風5号は、13日正午には小笠原諸島の父島の東南東100キロの海上を1時間に20キロの速さで北へ進んでいる。
今後発達しながら北寄りに進み、14日は関東などの東日本に近づく見込みだ。
15日朝までに降る雨の量は、多いところで関東甲信120ミリと予想されている。
関東に最接近するのは14日昼ごろとみられ、海上では23メートルの非常に強い風が吹くという。
陸地にかなり近いところを通過するため、最大風速は25メートルと警報級の暴風となる。
これに伴い波もうねりを伴い大しけとなり、波の高さは6メートルの予想だ。
専門家は台風5号の特徴は3つあるという。
まず台風5号は小笠原近海で発生したため、発生から関東接近までが24時間くらいしかない。
台風への準備時間が十分でない可能性がある。
続いて、比較的コンパクトな台風なので、近づくと急に雨や風が強まる荒天となるため警戒が必要である。
さらに、上空の風にのって自動車並みにスピードアップする恐れがあるという。
14日は関東や東北を中心に、15日は北海道を中心に大雨・暴風・高波に警戒が必要だ。
また台風5号とは別に、東シナ海には熱帯低気圧があり、今朝、九州付近を通過する見込みで、東日本では15日(火)も大雨のおそれがある。
関東など東日本では、台風5号が離れた後も、西から強雨エリアが近づくため木曜にかけて注意が必要のようである。
ところで7月10日木曜の夜、東京都内各地を猛烈な雨と雷が襲った。
JR新宿駅構内では滝のような雨漏りが発生し、渋谷駅近くのガード下では車のタイヤが漬かるほど冠水するなど、数年に1回程度しか発生しないような短時間の大雨だとして、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表した。
目黒区では豪雨の影響で区内14件の床上浸水と2件の床下浸水の被害が出て、エアコン室外機が水没した家庭もあった。
杉並区阿佐谷南では飲食店などが並ぶエリアの一部が浸水した。
以前から大雨での浸水被害が続く地域だということだが、今回の雨はここ数年では見たことがない雨量だったという。
一方、10日夜の猛烈な雨で、横浜市港北区ではマンホールのふたが飛んで水が噴き出し、周辺道路のアスファルト部分が割れ、近くに居た車のフロントガラスを突き破りケガ人が出た。
映像を見るだけでも恐ろしい光景だった。
横浜市は「エアーハンマー現象」が起きたとみて対策を進めている。
『エアーハンマー現象』ご存知だろうか。
専門家によると「「想定以上の集中豪雨によって、下水道管に大量の水が短い時間の間に急激に流れ込んだことにより、下水管にあった空気が、一瞬にして圧縮され、地表部分に空気が噴き出た後、大量に流れ込んだ水が噴出する」現象のことだ。
気象庁によると、当時、港北区付近では、1時間におよそ100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、横浜市は、「エアーハンマー現象」が起きたとみている。
「エアーハンマー現象」は低い土地にあるマンホールや下水道管が交わる場所などで起こりやすい。
専門家は、マンホールのふたから『カタカタ』など聞き慣れない音が聞こえるなどしたときはマンホールのそばから離れたほうがよいとアドバイスをしている。
猛暑の次は短時間に降る大雨、そして台風に注意し、一方で、何時起きてもおかしくないと言われる首都直下地震も忘れないようにしたい。
自然現象を甘く見てはいけないのである。
暗雲垂れ込め
夏に放つ
暑さはこれから
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