浜美枝のいつかあなたと

毎週日曜日
 9時30分~10時00分
Mr Naomasa Terashima Today Picture Diary

寺島尚正 今日の絵日記

2025年12月15日  地震は時と場合を選ばない

8日の深夜、突然襲ってきた大きな揺れは、私達に「まだ安心できない」という現実を突きつけてきた。
青森県八戸市、最大震度6強の揺れは、立っていることさえ難しくなる程強く、家の中の物が飛び散り、心も体も揺らされた瞬間だったと聞く。
そして、その後も12日昼前に青森県東方沖でマグニチュード6.9の地震があり、気象庁は北海道から宮城県にかけての沿岸に津波注意報を発表したが、午後2時5分にすべて解除した。
余震が続き、いつまた大きな揺れが来るのか、夜も眠れない不安を抱える人も多いだろう。
そのような中で、私達が直面しているのは、単なる「地震の記憶」ではなく、「今後も注意が必要である」という新たな状況である。​
津波はそれほど大きくはなかったが、久慈港では最大70センチの波が押し寄せ、海や川の近くにいる人にとって、場合によっては命を脅かす危険があった。
震災後は、断水や家の中の物が散乱するなど、日常が一気に崩れ去った人もいる。
そんな中で出された「北海道・三陸沖後発地震注意情報」。
これまでにない形で、私達に「備えを再確認しましょう」というメッセージを送っている。
これは、今すぐ避難してくださいという警告ではなく、「この1週間ほど、マグニチュード8クラスの地震に特に気をつけてほしい」という呼びかけである。​
確率は低いかもしれないが、もし大きな地震が起きたとき、私達が少しでも安全に過ごせるように、今できる備えを再確認することが大切なのだ。

12日夜7時過ぎ、関東でもやや強い地震があった。
茨城県と栃木県、埼玉県、それに千葉県で震度4の揺れを観測した。
震源は茨城県南部、震源の深さは50キロ、地震の規模を示すマグニチュードは4.9と推定されている。

日本に住む以上、何時、何処で地震が起きてもおかしくないのが現実なのだ。
家族や友人、職場の人達と「もしものときどうするか」を改めて話し合ってみる機会である。
避難場所までの道順を確認し、家具の固定をもう一度見直し、防寒具や飲み物、ライトなど、すぐに持ち出せるように準備しておくことが肝要だ。
そして、停電や通信が途絶えたときにどうやって連絡を取るか、家族や同僚と話しておくことも大切である。
特に北海道や東北、関東では、茨城・千葉の太平洋沿岸では、津波を伴う地震を想定し、冬の寒さも含めて、防寒対策も忘れずに行う必要があるのだ。​
また避難袋の中身を点検し、冬用の衣類、毛布、カイロ、マスク、常備薬、メガネの予備など、自分や家族に必要なものが入っているか確認することも忘れてはいけない。
加えて、家の中の危険な場所、例えば割れ物や重い物が落ちてくる可能性のある場所を再確認し、寝る場所の周りに「落ちてこない・倒れてこない・割れない空間」を作ることも忘れてはならない。​
家族や職場・学校などで「揺れた時、何処に集まるか」「電話がつながらない時の連絡手段」をもう一度話し合っておくことも重要である。
万が一、地震や津波が発生したときに、慌てず冷静に行動できるように、普段から連絡方法や集合場所を決めておくことが、これまでの災害からの命を守る教訓だ。​

ラジオには、停電時でも電池や手回しで情報を届けられる強みがある。
地震や津波、天気、ライフラインの情報に耳を傾けつつ、「今できる備えを一つずつ確認していく」つもりで、こちらをきっかけに動き出してみて欲しい。
自分の命と大切な人の命を守るために、出来る事を一つずつ済ませていく。
それが、今私たちにできることである。​

今回の地震は、私達に「備えの大切さ」を改めて気づかせてくれた。
普段は忘れがちな防災対策も、今こそ見直す絶好の機会である。
私も今日から小さな行動を始めてみようと思う。
その行動が、もしもの時に私達の命を守る可能性を高めてくれると信じて。

地震は時と場合を選ばない
地震は時と場合を選ばない

いつも通りの朝
いつも通りの朝

門松準備進行中
門松準備進行中

  • twitter
  • facebook
  • radiko
  • twitter
  • facebook
  • pagetop
Copyright © Nippon Cultural Broadcasting Inc.All right reserved.