文化放送

文化放送2012 本気でLONDON 現地レポート

清水克彦

なでしこジャパンのW杯優勝が日本に元気 を与えたように、オリンピックでの日本選手の活躍も多くの方に勇気と感動を与えるはず。現地からは、少しでも多くの皆さんに、「自分 も頑張ろう」と思えるようなレポートや選手インタビューをお届けできたらと思っています。同時に、欧州債務危機が叫ばれる中で、英国 が、ロンドン市民が、どんな思いでスポーツの祭典を見つめているのかにも触れられれば、と考えています。ガンバレニッポン!

砂山圭大郎

五輪に行くのは17歳からの夢でした。名前を 2回変え、覆面を9年かぶり、遠のくばかりだった夢が急に叶いました。今年で37歳。20年分の想いをロンドン五輪にぶつけます。

了戒美子

流した汗も涙も、全てはこの日のため。4年に 一度の大舞台、そんな選手達の気持ちに少し でも近づいて取材したいと思います。女子サッ カーのメダル獲得はもちろん、男子サッカーが北京五輪3連敗の借りをどう返すのか、期待し注目しています。

万全のなでしこ、不安な男子

2012年7月12日

 「ロンドンで、日本選手団はいくつメダルを獲れるんだろうね?」
 現地に取材に行く報道陣の間でも、こんな皮算用が飛び交う時期に突入しました。これまでいくつかの代表選考会を見てきた感じでは、正直なところ、「日本選手団が目指すアテネ並みの金メダル(=15個)は厳しいのでは?」というのが、率直な印象。
サッカー.jpg もちろん1つでも多くのメダルを獲ってもいらいたいし、その感動を精一杯、お伝えしたいと思っているのですが、たとえば、メダル量産が期待される競泳、柔道、女子レスリングなどは、世界のトップレベルが紙一重。

 4月の日本選手権で、競泳女子100背泳ぎの寺川綾選手が語ってくれたように、「1位になれる可能性もあれば、4位以下に沈む可能性もある」競技が、わんさかあるということ。

 そんな中、きのう、国立競技場で行われたサッカーの五輪壮行試合で、なでしこジャパンが見事な仕上がりを見せてくれました。
 川澄、宮間、大儀見(=旧制永里)が期待どおり得点にからみ、後半には千両役者の澤が復帰後初ゴール。
 サッカー2.jpg 3-0で豪州代表を一蹴し、スタンドを一周するなでしこたちには、仕事終わりでかけつけた風のオヤジたちからも、「いいよぉ、カワスミ!」「澤さ~ん、がんばれ~」と惜しみない拍手が送られていました。
 女性チームで、ここまで世の中のオヤジたちを熱くしてくれるのは、なでしことAKB48が一番だね。(実は私もそう・・・笑)

 対して男子は・・・。前半の猛攻がうそのよう。終わってみれば1-1。スタンドからブーイングが飛び出す壮行試合は、経験上、初めて。

 U23日本代表が対戦する初戦の相手、スペインはかなり本気モード。欧州を制した勢いで向かってくるはず。
 NZ代表を相手に、シュートの雨を降らしながら引き分けに持ち込まれた試合を見ると、相当、立て直さないと厳しいという思いを抱いてしまいました。

 私は、報道記者なので、オリンピックであっても、政治家や財界人に対する姿勢と同様、「いいところはいい」と伝え、「ダメなところはダメ」と伝えるレポートをしていきたいと思いますが、現状では、なでしこは十分にメダル圏内、金メダルが狙える仕上がりぶり。
 一方の男子は、このままいけば予選の3試合で終わってしまうと、あえて苦言を呈しておきたいと思います。(報道スポーツセンター 清水克彦)