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2020.12.14

安倍元総理の辞意表明後、どうして円高になったの?『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』

大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代プロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。


この記事では、「大人ファンクラブってどんな番組?」という方のために、コーナー「大人ライフ・アカデミー」をもとに作成された大垣さんのレポートをお届け。ラジオとあわせてもっと楽しい、読んで得する「家とお金」の豆知識です。


2020年9月5日の放送は、リスナーメールをご紹介。外貨預金をされている「準々特急」さん。安倍元総理の辞意表明後、為替市場の円高が進みました。円高って、日本の価値が高まったときに起こるものなのでは?という疑問に、お金の専門家である大垣さんが答えます。



安倍政権が終わってすぐに円高が進んだ理由は?

今回の大人ライフアカデミーでは、リスナーの方から質問を頂きました。調布市にお住まいの、ラジオネーム「準々特急」さんからです。


「外貨預金をしているので、為替が気になります。安倍総理が辞意を表明したら、なぜか円高になりましたね。なぜですか。円高って、日本が価値があると思われることだったのでは? 為替がよく分かりません」


...というわけで、今回は、このたびの円高がなぜ起こったのかについて解説をしていこうと思います。



安倍政権は、円安を意識的に維持し続けていた

今回の円高、考えられる理由は大きく二つあるんですね。


まず、安倍政権が、円安を意識的に誘導しようとしていた政権だった、ということが一つあります。


日本経済にとって、円安は都合がいいだろう、という議論があったんですね。というのも、円安では輸出の会社が儲かるんです。輸出企業は商品をドルで買ってもらいますからね。利益を円に両替するとき、円安のほうが円高のときよりもたくさん円に変えられるんです。


日本の経済のためには、輸出産業を応援するべきだろう、ということで、安倍政権下では円安政策が推し進められてきました。そのため、日銀の総裁である黒田さんも、量的緩和を支えて、金利を抑えてきていたわけです。


ところが、安倍さんが辞めるとなると、外為市場の中でそういう円安政策が打ち切りになるんじゃないか、と考える人が反応します。それが、円高の進んだ大きな理由の一つですね。


それとは別に、安倍さんが辞意を表明する直前、FRBというアメリカの日銀みたいなところが、「少なくとも2022年末まではゼロ金利政策を維持する」ということを表明していました。


これはつまり、ドルが安くなるということを意味するわけなんですが、そうすると相対的に円が高くなります。


そういうこともあって、ダブルで円高が進んだんだろう、と思います。



「日本」が魅力的なのか? 「円」が魅力的なのか?

質問者の「準々特急」さんが疑問に思ってらっしゃるのは、円高は日本が価値があると思われたときに起こるものなのではないか?ということでした。


でも、今回円高になった理由を見てみるても分かるとおり、日本の価値と円高・円安の関係は、必ずしも一致しません


そうではなくて、円高になるときっていうのは、「円」というお金の魅力が上がるときなんですよね。


お金の魅力が上がるというのはつまり「円」が買いたくなる、ということ。


たとえば金利が上がったり、株が上がったりしたときに、円が買いたいと思う人が増え、その結果、円高が起こる、ということです。


つまり、日本の状況や景気がいいとか悪いとかそういうことに関わらず、円の価値は上がったり下がったりすることがある、ということですね。



市場に実情がきちんと反映されるまでには少しラグがある

...さて、ここまでがセオリー通りのお話なわけですが。


実は、言ってしまえば、金融取引の最前線で働いているディーラーの人たちが今言ったようなことを考えているかというと、そうでもないかなと思います(笑)。


ディーラーって、本当に速さが命、みたいな職業なんですよ。私も研修を受けたことがありますが、頭で考えてると、あっという間に持っていかれてしまう。セオリーを頭に叩き込んで、本番では条件反射的に動く必要があるんです。


ですから、今の時点では、市場はそういう、ディーラー的な「条件反射」で動いているんだろうと思います。なので、しばらくして趨勢が見えてきたら、もう少し動きが実情をきちんと反映したものになっていくのかなと。


質問者の方は外貨預金をされているということで、どうなるのか結構心配ですよね。まあ、今は少し待って、流れを判断される時期と考えれば良いのではないでしょうか。



次回は、「金」についてのお話です

ちなみに、残間さんはラジオで、「金が高騰している」と知人から勧められた話をされていました。


金はまた、為替とは違う面白さや注意点があるので、来週以降、また金のお話をしていけたらと思います。


というわけで今回は、このたびの円高が進んだ理由について考えてみました。



大垣さんが理事を務める「移住・住みかえ支援機構(JTI)」では、国が保証している安心・安全の賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。マイホームをJTIが借り上げ、空室時も賃料をお支払い。第二の年金として家を活用できます。


コロナ後の新しい暮らしに、ぜひマイホーム借上げ制度のご利用をご検討ください。


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大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

◆放送日

土曜 6:25~6:50

◆出演者

大垣尚司(青山学院大学教授・JTI代表理事)

残間里江子(団塊世代プロデューサー、club willbe代表)

鈴木純子アナウンサー

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