キャンサー カフェ

2016年9月18日

9月18日放送分

日本は世界で一、二の長寿国ですが、高齢者が増えるということは、
それだけ亡くなる方も増えるということです。

厚生労働省の調査によりますと、去年、国内における死亡者数はおよそ130万人、
これに対して全国の病院にあるベッドの数は、およそ166万床。
この差はあと9年でほぼ「0」になると予想されています。

その理由は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」にあるからです。
こうした「2025年問題」も含めて、国としては、医療・介護の現場を
「病院から自宅に移行しよう」と、「地域包括ケアシステム」の実現を目指しています。
「地域包括ケアシステム」とは、「住まい・医療・介護・予防・生活支援」の5つが
一体的に提供されることです。

病気になっても、自宅など住み慣れた生活の場で療養し、
自分らしい生活を続けるためには、地域における医療・介護の関係機関が連携して、
包括的かつ継続的な在宅医療・介護の提供を行うことが必要になります。
様々な機関が連携し、包括的かつ継続的なケアを提供するのは、初めての試みです。
「システム」はできても、そこで働く「人材の育成」が重要な課題となります。

今回は、その課題に真正面から取り組んでいらっしゃいます、小澤 竹俊 先生を
ゲストにお迎えしてお話をお伺いしています。

小澤竹俊先生は、1963年 東京のお生まれです。
「東京慈恵会医科大学」を卒業後、山形県の医療過疎の地で救命救急センター、
農村医療に従事した後、94年より「横浜甦生病院・ホスピス病棟」に勤務し、
2006年、在宅医療に特化した「めぐみ在宅クリニック」を開院されました。
そして、昨年、「地域包括ケアシステム」の導入にあわせて、小澤先生と志を同じくする
医療関係者に呼び掛け、「一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会」を設立して、
"人生の最終段階を迎える人やその家族への援助ができる人材の育成"に尽力されています。

小澤先生の著書『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』(アスコム)
"2800人を看取った医師が教える 人生にとって大切なこととは。"
は、25万部を突破してベストセラーになっています。

PLAY

門田守人(もんでん もりと)

門田守人
(もんでん もりと)
(地方独立行政法人
堺市立病院機構
理事長

がん研有明病院 
名誉院長

1945年広島県生まれ。外科医。ラジオは初挑戦。

1970年 大阪大学医学部卒業
1994年 大阪大学 教授(医学部外科学第二)
2004年 大阪大学医学部附属病院 副病院長
2007年 国立大学法人大阪大学
    理事・副学長
2011年 国立大学法人大阪大学 名誉教授
2011年 公益財団法人がん研究会有明病院
    副院長
2012年 公益財団法人がん研究会有明病院
    病院長
2015年 公益財団法人がん研究会
    理事 ・ 有明病院 名誉院長
2016年 地方独立行政法人
    堺市立病院機構 理事長
     公益財団法人がん研究会
    理事 ・ 有明病院 名誉院長
(現在に至る)

日本癌治療学会理事長(2005-2009)
日本癌学会学術会長(2010)
日本医学会副会長(2010年~)
がん対策推進協議会 会長(2011年~)

堺市立総合医療センター


がん研有明病院ホームページ

石川真紀(いしかわ まき)

石川真紀
(文化放送アナウンサー)

出  身 : 秋田県秋田市
出身校 : 早稲田大学
誕生日 : 1974年4月16日
血液型 : A型
趣  味 : 映画鑑賞、音楽鑑賞、スポーツ観戦、
     散歩、人間観察

番組内容

日本人の2人に1人は罹る病気「がん」。
これだけ身近な病気であるにもかかわらず、多 くの人が「がん」を自分とは無縁と思っています。
この番組では、知っているようで知らない
「がん 」について、がんの専門医として長く医療に携わ ってきたベテラン医師・門田先生といっしょに考えていく番組です。
がんの予防、検診、治療、そしてもし罹ってしま った時の「心構え」など、幅広い視点でお話を進 めて参ります。

  • LSIメディエンス

ページトップへ