JAバンク スポーツスペシャル
第42回全日本大学駅伝対校選手権大会

見どころ&注目のランナー

 学生三大駅伝の第2弾、全日本大学駅伝は、前回大会でシード権を獲得した日本大学、東洋大学、明治大学、早稲田大学、山梨学院大学、中央大学の6校と今年の箱根駅伝2位の駒澤大学が出場。 さらに全国8地区の厳しい予選を勝ち抜いた大学とオープン参加の東海学連選抜チームの合計26チームで争われる、『真の大学日本一決定戦』と呼ばれる大会です。


全行程44.5キロという出雲駅伝から距離が倍以上伸びるこの全日本大学駅伝は、愛知県名古屋市の熱田神宮西門前をスタート。 三重県伊勢市の伊勢神宮内宮宇治橋前までの8区間106.8キロで行われます。また各区間それぞれ距離にバリエーションがあり、監督が区間配置に頭を悩ませる大会でもあります。


 今大会の注目は、出雲駅伝で6区間のうち、4区間で区間賞を獲得し、1区から一度もトップを譲ることなく圧倒的な強さで優勝した早稲田大学。全日本大学駅伝には出雲駅伝の優勝メンバーに加え、4年生の猪俣、北爪、高野、中島、3年生の三田、そして2年生の前田といったメンバーがエントリーされており、今年は春から3つ全部取るぞと選手に言いきかせ、出雲駅伝を制した渡辺康幸監督が、2冠目=全日本大学駅伝優勝を狙います。
『新・山の神』柏原竜二を擁し、2年連続で箱根駅伝を制した東洋大学は、その柏原が春の故障から調子が上がらず、出雲駅伝を回避。出雲駅伝を柏原抜きで戦った東洋大学でしたが、1区、2区を任された双子の1年生、設楽啓太、悠太兄弟がそれぞれ区間上位で走るなど、新しい戦力が台頭してきました。さらに柏原は10月23日に行われた日体大記録会の1万メートルで、今季学生日本人最高タイムの28分24秒92をマークするなど、全日本大学駅伝に向け、調子を上げてきました。全日本大学駅伝では、早稲田大学との鍔迫り合いが見られるかもしれません。出雲駅伝ではそれぞれ、4年生中心の布陣で2位に入った日本体育大学は、下級生の踏ん張り、1、2年生中心で3位に入った駒澤大学は、上級生の意地の走りで、早稲田、東洋の間に割って入りたいところです。
関西からは、日本インカレの5千メートルで優勝した三岡大樹を要する京都産業大学、関西インカレで1500メートル、5千メートルの2種目を制した今崎俊樹がいる立命館大学も虎視眈々と上位進出を狙います。また、出雲では足の故障で本調子ではなかったキラグ・ギュグナの回復具合では、第一工業大学も上位に食い込んできそうです。


果たして、2010年、伊勢神宮内宮宇治橋前のゴールに最初に飛び込み、真の大学日本一の栄冠を手にするのは、どのチームでしょうか。

全日本第42回2010年11月7日