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COP24閉幕!COP会場を潜入取材
ドブリィ・ ヴィエチュル!(こんばんは:ポーランド語)竹田です。
先週水曜日にCOP24の会場があるポーランドのカトヴィチェよりリポートをさせていただきました。
(鼻声ですみませんでした...)このCOP24が15日閉幕しました。
さて、そもそもCOP24とは何なのか。
皆さんもよく耳にする「パリ協定」(産業革命から地球の気温上昇を2度未満に抑える国際枠組み)の適用が2020年に始まります。
パリ協定は、COP21で採択されましたが、その際には、各国のルールや途上国への資金支援のあり方は決まっていませんでした。
2020年のスタートが切れるように、このCOP24では、透明性があり、さらに具体的なルールを策定します。先進国と発展途上国の間で意見が対立していて、特にインドが反発する様子が交渉ではよく見られました。
先進国と発展途上国の温暖化対策に「明確な差」をつけていた京都議定書に比べ、「パリ協定は、すべての国を対象」にするというものの、さすがに差は多少なりともつけざるをえないので、その「差」をめぐって、対立が長年行われていました。会期中の最終週は各国の大臣クラスが出席し、大詰めに入りますが、今回は意見の対立で予定よりも1日延長して会議が行われ、ようやく、140ページ以上にもわたるルールブックの合意にこぎつけることができました。
合意したルールでは、すべての国が共通の基準で温室効果ガスの削減状況を検証することになります。
ところで、このCOPの会場では交渉以外にも、政府やNGOなどがパビリオン(ブース)を出して、
自国や組織の取り組みを紹介したり、講演会を開催したりするなどイベントを実施しています。講演会だけではなく世界三大熱帯雨林を保有するインドネシアのパビリオンでは、自然との共生を願う民謡をみんなで踊りながら世界の人たちと交流を深めるイベントも行われ賑わっていました!
ちなみに、日本のパビリオンでは、浮体式洋上風力発電や世界初の台風を活用した羽なし発電機の模型が展示され
再エネの技術力をアピールしていました。
一方、会場の外では、温暖化の問題の背景に潜む貧富の差や男女の差、年齢の差などを解消し、公平な社会を作ることが、環境問題解決には不可欠であるという「Climate Justice(気候正義)」を訴えるデモ行進が行われました。
パリ協定のルールブックが合意され、2020年にスタートを切れそうですが、
トランプ大統領が、パリ協定離脱を表明している中、どこまで実効性のある温暖化対策を講じれるか
今後も注目が集まりそうです。去年のCOP23で出会った各国の若手研究者やNGOで頑張っている若手たちと再会!
国際会議の取材は世界中の研究者たちと出会えるので、各国の生の実話を聞けるのでいいですね。