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犯罪の芽を摘む、『さくらポリス』の仕事
SAKIDORIリスナーの皆さん、こんにちは。警視庁担当です。
さて、突然ですが、『さくらポリス』ってご存知ですか?どんな仕事をしているのか、「?」な方のために今回改めてご紹介します。
先月、東京・北区の駅のエスカレーターで、女子高生のスカートをはさみで切り裂いた疑いで
アクション俳優の男が逮捕されました。 この事件に深く係ったのが『さくらポリス』です。
『さくらポリス』は、警視庁の『子ども・女性安全対策班』の通称で、『Safety Kids
and Ladies』の頭文字、『Sa(さ)』+『K(く)』+『La(ら)』からとった
もの。2009年4月1日に設置され、性犯罪の前兆となる、子どもや女性を狙った、"声かけ"、
"つきまとい"、"公然わいせつ"、"痴漢行為"などを専門に取り扱うセクションです。
これらの行為は【前兆事案】と呼ばれ、"強姦"、"強制わいせつ"、"ストーカー"といった重大な
犯罪に発展する恐れがあることから、そういった事案を未然に防ぐために『さくらポリス』は
活動しています。所属している捜査員は男女あわせて50名前後で20~50代と幅広い
年代で構成されています。
今回の事件の発覚は、被害を受けた女子高校生が最寄りの警察署に相談をしたがきっかけ
でした。警察署が女子高校生から聴き取った内容は警視庁の『子ども・女性安全対策班』にも
共有され、捜査が始まりました。早速、駅周辺の防犯カメラの画像を精査し、男を特定したのが
『さくらポリス』です。 このように『さくらポリス』には子どもや女性が遭遇した相談などの
情報が集約され、各警察署と連携しながら、対応を検討し、対処していくことになります。
「被害が大きくなる前に、芽を摘む」のが、『さくらポリス』の仕事。捜査員は「スピードとの勝負。発生したら早めに対処する。常に"危ないかもしれない"と
危機感を持ってやっている」と話します。"盗撮""声かけ"などに加え、自身の身に起こったこと、
家族や周囲の人に起こったこと、とにかく、"気になること"があれば、最寄りの交番や警察署に
すぐ相談しましょう。言いづらいことがある場合は女性の捜査員が対応してくれます。性犯罪は
連続して発生したり、エスカレートしたりする可能性をはらんでいます。
何事も"未然に防ぐ"ことが今、求められているのです。