『大阪・関西万博』経済波及効果3兆円を見込むのは政府のどんぶり勘定

『大阪・関西万博』経済波及効果3兆円を見込むのは政府のどんぶり勘定

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4月15日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、大阪・関西万博の経済波及効果について意見を交わした。

どんぶり勘定の経済波及効果

4月13日開幕の大阪・関西万博で政府は3兆円の経済波及効果を見込む。半年間の会期中、来場者2820万人、うちインバウンド(訪日外国人)350万人を想定し、関連消費は1兆円規模になるとの試算もある。

トランプ米政権の関税政策を巡る混乱が景気の先行きに影を落とす状況で、日本経済を下支えする。経済産業省は万博による経済波及効果を全国で2.9兆円と見積もる。

効果が期待されるのがインバウンドによる消費の押し上げ。日銀大阪支店は2月、万博効果で「観光消費額は増加する見通しが堅い」との分析をシンクタンクなどとの会合で示した。

日本政府観光局によると2024年の訪日外国人は3687万人と最高を更新し、すでに各地の経済を下支えする。 りそな総合研究所によると、万博来場者の関連消費額は1兆円。 インバウンド消費は2930億円とみる。

(寺島アナ)「万博の経済効果ですが、田中さんはこの数字をどうご覧になりますか?」

(田中氏)「こういう国際的なイベントの経済効果っていうのは、いつも鼻をつまんで臭いを嗅いでいます」

(寺島アナ)「鼻をつまんだら臭いは嗅げませんけどね(笑)」

(田中氏)「そういうことですよ(笑)常識的に考えて“大阪で万博をやっていて、人込みが嫌だ”と思う私みたいなタイプは、“もっと空いているところに行こう”となるんです。そうなると従来、大阪を観光する可能性のあった人達が来ないかもしれない。そういった押し出し効果が経済効果に全然入っていない。あるいは、ゴールデンウィークに従来は京都とか九州とか沖縄に行っていた人が大阪万博に行こうとするかもしれない。でも考えてください。“沖縄でつかうお金”と“大阪万博でつかうお金”、プラスマイナス0かもしれないしひょっとしたらマイナスかもしれない。そういったことを、この経済波及効果には入れていませんからね。インバウンド効果だって、たまたま大阪に来た外国の人が万博に行っちゃっただけかもしれない」

(寺島アナ)「“今やっているんだ”ってね?」

(田中氏)「そういったことを全部入れていないどんぶり勘定でやっているから、前売り券の目標も達成できずに日本政府はよく言ったもんだ。それで赤字になるかもしれないですよね? 森山幹事長は“減税しちゃうと将来の人たちに負担を負わす”と言っている一方で万博赤字はまる出し。そういった話ですよ」

 

〈出典〉
万博、経済効果3兆円訪日客が消費押し上げ|日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO88041690U5A410C2EP0000/

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