トランプ関税、アメリカ国債、日本、中国の関係

トランプ関税、アメリカ国債、日本、中国の関係

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ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時30分~17時、火~金曜日15時30分~17時35分)、5月7日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演。トランプ米政権の関税問題に関する加藤勝信財務大臣の発言、それをめぐっても話題となったアメリカ国債について解説した。

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「加藤勝信財務大臣が『日本が保有するアメリカ国債は交渉材料』だと。その2日後には『いや、日米交渉でアメリカ国債の売却を手段とすることは考えていない』と軌道修正を行いました。いずれにせよアメリカ国債、日本が非常に多く持っているということで関税交渉の鍵としてクローズアップされています」

長野智子「加藤財務大臣の発言です。国債のことですね」

佐藤治彦「わかりやすく言うと国債というのは、政府がお金を借りて様々な経済政策をする、そのための債券ですね」

長野「はい」

佐藤「お金を借りるときの利息って安いほうがいいんですよ。危ない人に安い金利で貸そう、なんて誰も思わないじゃないですか。どんどんどんどん、上がっていく。いまアメリカはそういう状況になりつつある。特にアメリカの国債は35%が、よその国から借りているんです。たとえば家族の中でお父さんがお母さんからお金を借りるというなら家族の中で済む。でもお父さんがクレジットカードで借りたら違いますよね。そういった意味合いで、アメリカは35%が海外から借りていて、8兆ドルぐらいある」

長野「はい」

佐藤「そのうち1兆ドル以上、13%を日本から借りている。断トツなんです。じつはトランプ政権1期、2018年ごろは中国もものすごく持っていたんです。日本と競り合うぐらい。でも中国は、あれだけ貿易戦争やったじゃないですか。じわりじわり、売っているんです。それでいま7800億ドルまで減ってきたんです」

長野「ああ……」

佐藤「5月10、11日にベッセント財務長官、グリア通商代表と、中国の何立峰副首相という方がスイスで会談するんです。何立峰さんは30年ぐらい前から習近平さんが、いわゆる地方政治で出てきたときからすごく仲が良くて。習近平さんの結婚式にも出席した大物中の大物なの」

長野「へえ~!」

佐藤「側近中の側近で経済に強い人なんです。ここで何が出てくるのか。加藤財務大臣は引っ込めましたけど、何立峰さんがアメリカ国債売るかもしれないよ、と言ったらアメリカは震えあがります。先ほどじわりじわり売ってきたと言いましたけど、調べたらトランプさんが関税でいろんなことをやると言って当選したあと、中国は反対にアメリカの国債、買い増ししているんです」

長野「先を見込んで?」

佐藤「買い増しすればするほど、売ったときのアメリカ経済に対する影響力も強くなりますよね。そこまで深読みするのはいかがなものかと思うけど、この2月、中国は前よりもアメリカ国債の保有額を増やしている、というのは事実です」

「長野智子アップデート」は毎週月曜午後3時30分~5時、火曜~金曜午後3時30分~5時35分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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