【受賞】ギャラクシー賞ラジオ部門で選奨受賞! 文化放送報道スペシャル『全生園の柊』

【受賞】ギャラクシー賞ラジオ部門で選奨受賞! 文化放送報道スペシャル『全生園の柊』

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放送批評懇談会による第62回ギャラクシー賞の入賞作品が本日発表され、「文化放送報道スペシャル『全生園の柊』」が、ギャラクシー賞ラジオ部門 選奨を受賞しました。

『全生園の柊』は、2024年10月25日(金)午後7時00分~8時00分に文化放送で放送した特別番組です。

この番組は、20世紀に入り日本が一層の近代化を推進する一方、優性保護(すなわち劣性排除)の名の下にハンセン病に対する偏見を国民に植え付け、壮絶な差別を生んだ負の歴史を検証し、その過酷な実態を「証言」として記録する特別番組として放送しました。

現在およそ90人のハンセン病回復者が入所している、国立ハンセン病療養所「多磨全生園」は、1909年の開設から115年。1世紀以上の月日が流れましたが、かつて園の全周をはりめぐらしていた柊の生垣は、今も一部で確認することができます。これら柊の生垣は、かつては入所者の脱走を許さない為の鉄条網であり鉄格子でした。

番組では、長野智子が「多磨全生園」を訪れ、3人のハンセン病回復者を取材。
3人の肉声と関係者への取材から、“生きること”“生きていること”を消し去られていたかもしれない彼らのこれまでの人生を辿りました。


(長野智子のインタビューを受けるハンセン病回復者の平沢保治さん:多磨全生園にて)

番組の企画着手から2年。ハンセン病回復者の高齢化もあり、対面取材が叶わなかったコロナ禍を経て、2024年の春から取材を本格化し、当番組の制作、放送となりました。

<選評>
「優生思想」による国の隔離政策で外の世界から完全に遮断され、長きにわたり差別を受けてきたハンセン病回復者たち。今も施設でひっそりと暮らす方たちは重い口を開き、その壮絶な人生を語り始めます。番組には、負の歴史と向き合い風化させてはならないという思いが込められ、私たちに差別を自分の問題として考えられるかを静かに問いかけます。

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