戦後80年。疎開船・対馬丸の悲劇を語り継ぐ「対馬丸記念館」が伝えたい想い

戦後80年。疎開船・対馬丸の悲劇を語り継ぐ「対馬丸記念館」が伝えたい想い

Share

8月8日(金)、ニュースキャスター・長野智子がパーソナリティを務めるラジオ番組「長野智子アップデート」(文化放送・15時30分~17時)が放送。午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーでは、「戦後80年を迎えた沖縄」というテーマで、ジャーナリストの鈴木エイト氏に話を伺った。

長野智子「沖縄取材、夏休みとも兼ねて行ってきたということですけど、いかがでしたでしょうか?」

鈴木エイト「今回、どうしても見たかったのが、那覇市にある対馬丸記念館っていうところなんですね。今から81年前、終戦の前の年(1944年)の夏に疎開をめぐる動きの中で、貨物船に乗せられた児童・生徒などを含めた人たち、1500人ぐらいが亡くなったという、非常に深刻な事件なんですけれども、この対馬丸事件を元にした映画が先月から公開されていまして、沖縄先行公開で。東京も今月からやっているんですけども。それが『満天の星』という映画で、その映画の試写を見せていただいたことがきっかけで興味を持って、この対馬丸事件のことをもっと知りたいなと思って、7月30日に行ってきたんですね」

長野「はい」

鈴木「ただ、問題なのが、対馬丸記念館はかなり経営難に陥っていると。人もあんまり来ないんですね。実は、先日僕が行ったときは午前中に行ったら全然人がいなくて、10時ぐらいになると急に人がダァーっと増えてきたんですよ。『あれ?こんなに賑わっているんだな』って思ったら、実は津波警報が出たあの日で」

長野「あー!そうだったんですね。あのカムチャツカの」

鈴木「そうなんですよ。で、すぐ近くに中で唯一というぐらい綺麗な浜があるんですけど、そこが遊泳禁止になって、海水客の方が涼めるところっていうことで入ってきたんですけれども」

長野「えぇー!はい」

鈴木「かなり経営が大変なところがあって、なかなか補助金とかが受けれないような状況なので、そういう点においても、ちゃんと応援したいなというのもあって見に行ったんですよね。で、すごいなと思ったのが、こぢんまりした二階建ての施設なんですけど、ちょうど高さが対馬丸っていう貨物船の高さに合わせているんですね」

長野「あっ、そうなんですか!」

鈴木「で、実際に子どもたちが押し込められた船倉の中の台みたいなところが再現されていて、距離感で実感ができるんですね、その場に行って。別便で送られた、亡くなった子達のランドセルが展示されていたりとか、実際の遺影が飾られていたりとか、中にちょうど15歳の少年の遺影があって、彼が着ていた服が飾ってあったんですけど、すっごく小さいんですよ。当時の栄養状態とかもあると思うんですけど。最近特に、いろんな政治家が沖縄のひめゆりの塔などに関して歴史を修正するような発言をしているっていう中で、どんどん語り部であるとか当時のことを語る人がいなくなってしまうと、誰かにとって戦争をしたい人の都合のいいような歴史に変えられてしまうような、その流れはなんとかしなきゃいけないというような想いを皆さんが持っていて。そういう点もあって、僕もちゃんと発信したいなと思って行ってきたんですよね」

長野「そうなんですね」

「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時、文化放送
(FM91.6MHz、 AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間
後まで聴取できます。

で開く

※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。

Share

関連記事

この記事の番組情報


長野智子アップデート

長野智子アップデート

月 15:30~17:00 火~金 15:30~17:35 ニュースキャスター長野智子が文化放送に帰ってきます。 女子大生ブームの火付け役となった伝説の番組「…

NOW ON AIR
ページTOPへ