
「これは大阪城の外堀みたいなものなんです」ロシアとウクライナの停戦交渉を超解説
8月11日(月) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏とウクライナ停戦交渉について意見を交わした。
再攻撃するための計略を立てているだけ
寺島アナ「アメリカNBCニュースは9日、トランプ政権が15日にアラスカ州で予定されているアメリカとロシアの首脳会談に合わせ、ウクライナのゼレンスキー大統領を現地に招待することを検討していると報じました。停戦交渉への関与を強く求めるウクライナやヨーロッパ諸国の訴えを踏まえた対応とみられます。ロシアとウクライナの停戦交渉をめぐり、トランプ大統領は当初、アメリカとロシアの首脳会談に合わせて、ゼレンスキー大統領も交えた3人の首脳による会談を行う計画を立てていたとされます。プーチン大統領はゼレンスキー大統領との会談に否定的な考えを示しましたが、報道によりますと、トランプ大統領は依然として三者会談に前向きだと言います。ロシアとウクライナの停戦交渉をめぐる動きですが、上念さん、これはどうご覧になってますか?」
上念「まず、プーチンは停戦する気ないです。再攻撃するための策略、計略を立てているだけで、ウクライナを完全に滅ぼして地上から消し去るまでやる気ですね」
寺島「そうですか」
上念「なんでかっていうと、停戦の条件として出しているドネツク州の残りの領土をよこせという話、これは大阪城の外堀みたいなものなんですよ。ドネツクの残りの場所はウクライナ側の要塞線がある場所なんですね。これはロシアが過去14年間攻めても全然取れなかった場所なんですよ。で、犠牲が出まくっていると。そこを戦争によらず交渉でよこせって言ってるわけですね。それがなくなるとウクライナの防衛はものすごい大変になるわけです。もう死ぬほど金かけて、ここにものすごい要塞を作ったんです。だからロシア軍はもうバンバンやられてて、今、キルレシオが1対70とか、1対100ぐらいまで悪化していると言われているんですよ。ウクライナ兵1人討ち取るのに、ロシア兵100人死ななくちゃいけないぐらいの、めちゃくちゃなキルレシオになっているのはここの要塞線のおかげなので、なんとしてもプーチンはこの要塞線を騙してでもいいから取りたいと。だから、トランプさんを騙して「そこからどいてくれたら戦争やめますから」。いや、そこからどいたらまた再侵略して、今度はウクライナ全部取れちゃうじゃん、みたいな話なので、これは罠なんですよ。だから、ドネツクの残りをよこせなんていうのはとんでもない話で、まさに大阪冬の陣です。外堀を埋めてくれたら講和に応じますとか言って、また夏、攻めてきて豊臣家全滅みたいな話になるので、NATOとゼレンスキーさんは怒っていると、そんな感じですね」
寺島「そういうことなんですね」
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