
人類初の歴史的瞬間 文化放送とアポロ11号【アーカイブの森 探訪記#57】
日本時間で1969年7月21日の早朝、アポロ11号が人類初の月面着陸を成功させた。
世界中が注目した歴史的瞬間である。
文化放送では、まさに月面着陸を果たした21日を中心に特別放送体制を取り、
アポロ11号を徹底的に取材していたようだ。
日本時間で、来る7月21日早朝、人類の夢月着陸が、いよいよ実現する。
文化放送では、人類史上画期的な出来事という観点から、特別放送体制を組み、
打ち上げから回収までを、ニュース速報「アポロ情報」約100本で克明に追う他、
次の10本の特別番組「アポロ・アワー」を放送する。
アポロ号関連で約100本の速報に、10本の特別番組。
冊子の記録によると打ち上げの7月16日から、回収後の7月25日の間で
放送していたようだ。
特番は1日1本、速報は1日10本というペースで、
当時のアポロ11号への人々の関心と熱狂が見受けられる。
特別番組では、打ち上げ地のケネディ宇宙センターや管制室のあるヒューストンからの
生中継を交えながら当時のソビエト連邦、アメリカ合衆国の宇宙開発の歴史、
地質学的観点から見た月の解説、はたまた3人の乗組員のパーソナルに迫ったりと
様々な視点から「アポロ11号」を掘り下げていたようだ。
さらに、アポロ11号に関する特別番組は「アポロ・アワー」にとどまらず、
翌月8月には、
『ラジオ特集 録音構成「谷川家のなかのアポロ」』が放送された。
詩人・谷川俊太郎の構成・演出で制作されたこの番組は、
アポロ11号が日本の一家庭にどのような影響をもたらしたのか、
実際に当時の”谷川家”の様子を届けるといったものだという。
ー日本の”ある家庭”に、アポロ11号はどんな足跡をしるしたか。
詩人谷川俊太郎一家の場合ー
2人の宇宙飛行士のによる月面第1歩は、
あらゆる人々の心にさまざまな感慨をもたらした。
今夜は、それが日本の一家庭に何をもたらしたか?
それぞれの世代に属する、家族の一人一人にとって、どんな意味をもったか?
を探ってみる
(中略)
アポロ11号の発射から着水までの8日間、谷川家に録音機を設置、一部始終を収録。
その”反応”をつぶさに紹介する。
谷川俊太郎による構成のみならず、実際の家庭内の録音を使用していることに驚いた。
アポロ11号の与えた影響はそれだけに強かったのか、
当時の様子を直接知らない世代としては、
この貴重な”家庭”でのやりとりは、ぜひ聞いてみたいところである。
それでは、今後も文化放送に眠る資料から、
気になる話題をピックアップしていきますので、更新をお楽しみに!!
関連記事
この記事の番組情報
