
世論調査から見る石破茂内閣の支持率。上昇に広島、長崎での挨拶も影響か
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時30分~17時、火~金曜日15時30分~17時35分)、8月25日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。石破茂内閣の支持率上昇が目立つ、新聞各紙の世論調査について解説した。
角谷浩一「新聞の世論調査、各紙がちょうどやっているんですね。世論調査の仕方は、固定電話は年輩の人の家にしかない、などいろいろなことを言われて、あり方が問われているけど。サンプルが多ければ正しい結果が出るわけでもないんです」
長野智子「はい」
角谷「いまはだいたいどこも、固定電話+携帯電話、それで10代、20代、30代……70代、80代ぐらいの1000前後のサンプルをとっている。年輩の人のデータが先に手に入るので、若い人の数をどう、ある程度の数まで乗せられるか、というのに各社、苦労していると思います。きょういっぺんに出たけれど、殊に驚いたのは読売新聞。世論調査を行なって石破内閣の支持率は39%で自民、公明両党が惨敗した参議院選直後の22%から17%の急上昇」
長野「はい」
角谷「特に読売は『石破首相、退陣へ』という号外まで出したほどだから、辞めるに決まっているだろう、ということを前提に取材した。でも辞めるどころか、その必要はない、という結果まで出てしまった。共同、毎日、朝日といろいろなデータが出ましたけど、どこも似ていて。内閣支持率は上がっている、石破さんは辞める必要がない。国民は選挙結果を受けて『石破さんは悪くない』という答えを出している、ということを、どこの新聞も認めざるを得ない」
長野「はい」
角谷「いままでの政治の取材のセオリーなら、衆議院選、都議選、参議院選と負けたら、責任者は辞めるでしょう、というのが当たり前で。それを言う政治記者や評論家もたくさんいた。ところがそうならなかった。もっと言うと石破さん辞めるな、と」
長野「『石破辞めるなデモ』のようなこともね」
角谷「そもそも悪いのは政治とお金の問題じゃないか、という話がいろいろなところから出てきた。野党の人たちもビックリしたんでしょうね」
長野「石破さんに責任がないことはないと思うんです。ブレたじゃないですか。総裁選で言っていたことと全然違うよね、ということで。それは党内の反対派に気を使って、などと言って。石破さんらしさを出さなかった、そこは選挙結果に影響していると思う。でもやはりいまの世論調査を見ると『らしいことをさせてみたら?』という。そうしたら支持するみたいなところもあるのかな、と」
角谷「らしさを期待して石破さんへの期待が、去年、総理になったときにあった。どうもあれよあれよと自民党に飲み込まれて。たぶん森山幹事長の言いなりになった。2000万円(昨年の衆議院選挙での問題)なんて、幹事長の采配でしょう、と。石破さんは、やりたいようにやったらいいんじゃないか、と。それができたのが広島と長崎の原爆の日の挨拶だったんですね」
長野「13年ぶりに『反省』という言葉を使ってね」
角谷「石破さんらしい文面がつづられていた感じがして。新しくなった広島に出向いて、実際に見て感想を述べているんだな、とわかって。スピーチライターがまとめただろうけど、役所では書けない。石破さんの筆が入っているのがわかる。これが石破さんらしさじゃないの、と感じた人が多かったんじゃないでしょうか」
長野「ご自身の言葉で、というね」
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