【9月1日放送】今月のシネマログ

【9月1日放送】今月のシネマログ

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上地    上地由真のワンダーユーマン!今週もよろしくお願いします。
今日は月に一度の映画をフューチャーする回、題して「今月のシネマログ」。映画ソムリエの「さゆみん」こと東紗友美さん、そして映画評論家の荒木久文さんとお届けしていきます。
よろしくお願いします。

荒木・東  よろしくお願いします。

上地    9月公開の映画の中から、私、上地由真とさゆみん、荒木さんの三人が「これは観てほしい!」と思った注目作をピックアップしました。
まずは映画ソムリエの東紗友美さん、おすすめ作品をお願いします。

東     私がご紹介するのは9月26日から公開される『RED ROOMS レッドルームズ』という映画です。
すごく怖くゾッとする、もう観た後、眠れる気がしなくなりました。そんな映画なんですけど同時に面白かったです。
少女たちを拉致、監禁、拷問し、死に至るまでを撮影し、それをディープウェブ上通称・RED ROOMSで配信していた容疑で逮捕された連続殺人犯ルドヴィク・シュヴァリエという人がいます。彼に対して、ファッションモデルとして活躍するケリー=アンヌという女性が執着して裁判などをずっと傍聴するようになります。あまりにも残忍な犯行で世間を震撼させたシュヴァリエの裁判を傍聴することになった、その裁判の先に彼女は何を見つけるのか・・・というお話なんですけど。
この映画は私も数千本と映画を観ているんですけど、全くどう転ぶかがどっちの方向に行くの?って思いながら観ていました。・・・というのは、映画において信頼できない語り手ものというのがいくつかあると思うんですよ。
例えば『ブラック・スワン』『マルホランド・ドライブ』あと『ゴーン・ガール』『シャッターアイランド』ですとか、いくつもあると思うんですけど。彼女の主人公としての信頼できなさが凄まじいんですよ。何のために傍聴しているのかしかも異様な狂気を放って裁判を傍聴し続けるんですけど、何のためにやっているのかが本当に全く読めない。
だけども、なんかこの世界に引き込まれていくというタイプの映画だったんですけど、私は彼女を最後観た後に、彼女のおかげで事件にちょっと解決しそうになるので、女は裁判を傍聴しながらも残忍なことをしていた犯人を捕まえようとしていたダークヒーローだったんじゃないか?そういう話だと思って観ていたら、監督のコメント読んで全くこれが違う映画だったこともわかり、こんなに解釈と外してくる映画あるんだ?という久々の体感でございました。
監督がこの映画を何といっているかというと「忌まわしい犯罪を嫌悪するのではなく、魅了されることがかつてないほど現実的になっている。殺人犯がロックスターのように扱われる世界で、彼らに魅かれる人々がいても不思議じゃないし、まあこの作品があなたの体に忍び込み、あなたを驚かせあなたを悩ませ続けてほしいと思っている」つまりはアンチ連続殺人鬼映画、要は魅了されている彼女に対して不信感を抱くことをさせる映画だったということがわかって、あ、そっちなんだな、っていうふうに、全く違う視点だったので驚いたんですけど。
たしかに、そういう事件とかって本当の怖さって猟奇的な事件自体もあるんですけども、それを見つめている私たちの観客の視線を描いているのが、そういう猟奇的な事件を描いていてそれを追ってしまう好奇心みたいなところの怖さを描いている作品なんだなって、今思うと思えて。ケリーというその主人公を通して見たい、知りたいという好奇心を追体験させられるというか。
なんだろう・・・今どきデジタル社会なんて、その空間を覗き見とか、画面越しだからこそ感じる現実との距離感、まあこういうのが当たり前になってきて事件そのものを消費して、いつの間にかエンタメのように感じている私たち自体の怖さをあぶり出されるような映画になっているんじゃないかなと思ったんですけども・・。
由真さん、荒木さんはどういうふうに観ました?この映画、結構捉え方が違うんじゃないかなって、思ったりしているんですが。

上地    でも本当にさゆみんが言っていたように、このケリーが無表情なんだよね、始めから最後までね。なので、なんか本当に何を考えているのか、最初から最後まで「へ?この人は何なの?」っていう表情にとにかく私も引き込まれて。私はやっぱりその犯人に対して興味を持って魅かれているんだなっていう解釈をしました、自分で。

東     なるほどね~、面白い。荒木さんは?

荒木    はい。今話していて気が付いたんですけど、我々は同じ映画を観たんでしょうかね?

東     うわあ~、面白い!本当に!

荒木    僕ね、全然違います、おふたりとは印象が。
これは、ダークウェブス、スナッフフィルム、それからシリアルキラー。殺人者の共感と、それがヒートアップした恋心。そういう不気味で怖くて恐ろしい人間しか出てこない。
ひとことで言うと、そういうおかしな映画だというふうに感じましたね。
まあ監督の主張っていうのは一話書いてあるんですが、それをちゃんと受け止めるか受け止めないか、また別の解釈をしてももちろん良いわけでこれだけ解釈が多い映画は珍しいですよ。

東     いや~、本当にそうですよね。

荒木    僕が興味を持ったのは、むしろそういったように中に出てくるアイテムね。例えばスナッフフィルムね。

東     あれって、なんでしたっけ?

荒木    火を吹き消すっていう意味なんですけども、娯楽や金儲けのために殺人の現場をそのまんま撮影して、それをダークウェブとかで映すという、これ1970年代から出てきているんですよね。本当は裏社会でそういうものが流通され、ごくごく少数の人たちがそれを見て楽しんでいるという世界。そういう世界もここでは描いている、と。
もうひとつ、ダークウェブというのは、普通の検索エンジンではインデックスされない匿名性の高いインターネットであるということ。最近よく聞きますよね。
そういう意味でいうと、犯人に対して共感というか恋心まで・・・

東     あるキャラクターを通してこれ、でもね、描かれていたりするけれど。

荒木    そうですね。

東     その感覚は本当に私は一切・・・なんだろう、犯罪をした人に対して。でも日本でも何件かそういう事件、近年にもね。

荒木    ああ、ありますよ。元々ボニー&クライド症候群と言われて、一番もっと近いのがハイブリストフィリアという、つまり犯罪者に対して恋心を抱いてしまうという一種の性的倒錯症ですよね。こういうものも描かれていましたよね。

東     たしかに、そうですね。

上地    はい。

荒木    有名な例は、セアドア・ロバート・バンディという人が30人以上殺した男なんですけれども、これがシリアルキラーというふうに名前を付けられた最初の人ですけど、この人が死刑になる前に女性からもてて、もてて。手紙が来て、獄中結婚した。

東     あれかな?死ぬまで2万通のラブレターをもらった・・・

荒木    そうそうそう、自分で自分を弁護した人ですよ。そういうハイブリストフィリアという、いろんなこうダウナーな感じのお話がたくさん詰まっていて、そういう意味ではちょっと特殊な映画で、特殊な趣味な人だけが見ているんじゃないかと思うぐらいのコアな映画でしたよね。

東     ぜひ観て、いろいろ語って、自分なりの解釈を楽しんでいただきたいと思います。私、東紗友美がご紹介したのは、9月26日から公開の『RED ROOMS レッドルームズ』でした。





©Nemesis Films

上地    続いて荒木さんのおすすめ作品をお願いします。

はい。私は9月19日公開の『宝島』という作品です。
太平洋戦争後、沖縄がアメリカだった時代の沖縄の青春と歴史を語る物語です。
舞台は1952年です。70年も前。沖縄がアメリカに占領されていた時代、戦争で疲れて貧しい暮らしにならざるをえなかった中、沖縄には若者たちの泥棒集団が存在したんですね。彼らはそこここにあるアメリカ軍の基地に盗みに入って、そこから食料や生活物資を奪って、それを住民に分け与えていたんですね。彼らは“戦果アギャー”と呼ばれています。「戦果」というのは「戦果を得る」の「戦果」です。「戦果を挙げるもの」という意味なんです。“戦果アギャー”。彼らが主人公になるんですね。
主要メンバーが4人いました。リーダーで英雄的な存在なのが一番年上のオンさん、永山瑛太さんがやっています。2人目がオンの幼友達のグスクさん、妻夫木さんです。
彼が主演という感じですね。そして女の子のメンバーでヤマコ、広瀬すずさん。
4人目は一番若くて命知らずなレイくん、これは窪田正孝くんです。
ある襲撃の時に、この時だけ待ち伏せしたアメリカ軍の警備にチームはズタズタにされるんですね。バラバラに逃げて、その中でリーダーのオンは、ある予定外の戦果、これは何だったのかというのがキーになるのですが、突然消息を絶ってしまうんですね。
やがてそのオンを追いかけてアメリカ軍も動き出すんです。その後 舞台は20年後に移るわけなんですけども、グスクは、妻夫木くんですけども、刑事になっているわけですね。ヤマコさんは小学校の先生、そしてレイくんはヤクザとなって、それぞれの道を沖縄で歩み始めていたわけです。しかし3人とも社会、つまりアメリカ支配下の沖縄で思い通りにならない現実の中で、やり場のない怒りを燃やしていたということなんですね。消えたオンが手にしていたものは何だったか?20年の歳月を経て明かされる真実は何なのか・・・というのがこの映画のベースになります。
当時の沖縄の若者の生き様と20年に渡る沖縄の戦後史みたいなものを事実をベースにした作品ですよね、
さっき東さんが言ったみたいに。だから熱い青春物語と、当時の沖縄の怒りと若者のエネルギーが描かれた上で最後はすべて謎が明らかになるといういろんな要素が入っている、まあ本当に3時間を超す大作でした。東さんは観られていますよね?

東     はい、観ました。もうまさにね、沖縄の戦後史にフォーカスした大河的なスケール感で圧倒されたんですけど、沖縄の戦後史を自分でも知っているつもりだったんですけど、やっぱり学校で教わったレベルの知識ですと、お話だと知識で止まっちゃうところをこの『宝島』の映画は、人の人生を生き様として描いてくれているから、まあ実際に米軍と地下で生きていた人たちがどんな感情でどんな思いで生きていたかっていうのが伝わってきて。だから頭で理解するというより心で体験できるタイプの映画になっていたし。役者たちが本当に命がけで凄まじくされていてすごかった印象です。

荒木    はい。お金かかっていましたね。25億と言われています。めちゃくちゃ怒られているらしいですけどね、監督。沖縄ロケを含む100日を超える撮影にまあこれだけの売れっ子俳優をよく押さえたなっていう気もしますよね。由真さんは沖縄には行ったことがあるんですか?映画は観てないですよね、まだ。

上地    まだ観てないんですよ。沖縄はもう何年も前に2回ほど・・・ここ最近は全然行ってないですね。

荒木    そうですね。戦争の傷跡とかそういったところは見てなかったと思うんですけども。とってもいいところですよね。

上地    はい。綺麗な海に入って、っていう感じでした。

荒木    まあご存じだと思うんですけど、沖縄は先の戦争で唯一住民を巻き込んで、地上戦が日本で行われたところなんですね。戦後、アメリカ軍の侵略当時、そのまま占領されていたわけなんですね。1972年に沖縄が日本に復帰したんですが、まあ当時 私も大学生で、沖縄出身のクラスメートもいたので、そのへんのね、映画に描かれている返還までの混沌みたいなものをよく覚えています。大変でしたよね、コザ暴動があったり、基地の隊員による暴行事件だとかね。いろんなことがあって、どういう形でいったい日本に戻ってくるのかという。考えてみれば、沖縄はそういう意味で日本の厄介ごとや面倒なこととかマイナス面をみんな押し付けられていた。今も押し付けられているといってもいいかもしれませんね。
そんな沖縄の青春と現状を描いたんだから熱くならざるを得ないです
。さっき言った熱い映画ですよね。まあアメリカ軍の飛行機の墜落だとか、アメリカ兵の犯罪、暴動、返還運動、みんな本当のことが詰まっていたので、それのリアリティとか、映画で見せられるとリアリティが全然違いますね。そういう意味で。ただ私としては気楽に観られる映画じゃなかったですよ。1970年代、青春時代だった若者としては、さっきのように沖縄の現状については、綺麗な観光地でいいところだという気持ちもあるんですけど、ちょっと僕はなかなか沖縄には行く気にはならないですね。気持ちとしてはね。

東     ああ、そうなんですか。

荒木    そういう意味でね、気楽に観られる映画じゃなかったですけど、特にこの映画の熱とエネルギーを非常に感じた沖縄の若者とそれから住民の苦悩を感じたということなので、ちょっとまあ本来のストーリーとは違う解釈の仕方かもしれませんけども、
とっても印象的な映画で、これはもうみなさんに観ていただきたい。みんなね、それこそ今もう沖縄が・・・えっと日本だったというのがわからない人だっているよね。

東     1972年に返還されたことを知らない人が結構いるな、って。今回の映画を観て知って。

荒木    本当はやっぱり戦後史、近現代史っていうのはね、一番大事で。私たちが今、生きている本当にその近過去ですから。そういうのを一生懸命勉強しなくちゃいけないと思っているんですけども。ということで『宝島』というちょっと印象的な・・・宝物って何なんだろう?と。沖縄にとって。宝島ってどこにあるんだろう?って、そういうことをね・・・

東     ミステリーにもなっていますから。

荒木    そう、ミステリーにもなっているので。宝って何なのか、観て感じてください、と。そういうお話でした。

 


 

 

©真藤順丈/講談社 ©2025「宝島」製作委員会

 

上地    続いて紹介するのは私のいちおし作品、9月26日公開の映画『俺ではない炎上』という作品です。原作は『六人の噓つきな大学生』で知られる浅倉秋成さんの小説を映画化したものです。
あらすじです。阿部寛さんが演じるのは大手企業で働くごくごく普通の営業部長。
山形泰介という男です。ある日、彼のものと思われるSNSアカウントから女子大生の遺体画像が拡散されてしまい、突然 山形は殺人犯にされてしまうんです。
無実を訴えてもネットは炎上、匿名の人々が個人情報を特定して、日本中から追われることになってしまいます。泰介は、頭も切れるし、体も鍛えられたストイックなエリートなので、追い詰められた状況でも驚くほどの機転と体力で逃げ延びるのですが、SNSには本人しか知り得ない内容が投稿されたり、第三者から見ると完全に泰介が犯人にしか見えない状況に陥ってしまいます。
さらに物語は、逃亡する泰介、彼を追う刑事、妻の実家へ向かうシーン、小学生の娘がクラスメートと犯人探しをする場面、芦田愛菜さん演じる被害者の親友と共に動く大学生、と視点が次々に切り替わり、緊張感が続きます。最後に辿り着く場所で明かされる衝撃の真犯人・・・もう息を吞む逃亡サスペンスになっています。
ねえ~、もうこれ本当にゾッとしました。このSNS時代に生きる私たち、本当に他人事じゃないですよね。

東     なんかもう、ネタバレ、しかも厳禁の作品だから。もうね、今日内容をあんまり・・・

荒木    そうですね~。あんまり話せないですよね。

東     話せないですよね。話せないところはあるんですけど。

荒木    浅倉さんの小説を原作っていうのは、みんなトリッキーなどんでん返しが多いので、あんまり、本当はね、情報を入れずに観に行った方がいいと思うんですけども。映画でいうとですね、まあ内田けんじっぽいよね。非常にトリッキーで、観客を騙しにかかってきますよね。まあ身を任せて騙されてください。そうしないとね、あんまり考え過ぎると訳わからなくなっちゃう。ここにもね、いろんなアイテムが入っています。
まずSNS。

上地    はい、やっていますもんね、やっぱりみんな。

東     本当にね、やっていますね~。

荒木    SNSの女王と呼ばれる東さん。

東     誰も呼んでいないですから(笑)

荒木    あなたもいろいろトラブルあるでしょう?

東     SNSやっていて、トラブルと常に背中合わせでやっているような体感はあります。ただやらないわけにはいかないじゃないですか。私たちの仕事的にね。なので、そういう付き合い方しなきゃいけないものだと思ってドキドキしながら観ました。

荒木    そうですか。私もね、前の会社にいた時に、いわゆるコンテンツ開発部みたいなところに行かされて、SNSつまりフェイスブックだとかツイッター、初期のころから・・・

東     やっていたんですか?

荒木    やったんですよ。だけど、すぐ気が付きました。「あ、これは俺にとって、すげえ、ヤバい」と。

上地・東  あっははははは!

上地    だって荒木さん、何にもないもんね。

荒木    すぐにやめました。だからアカウントはあるのよ。持っているんだけど、探せば出てくると思うけど、これはもうヤバいと思って。

東     この映画が一番怖いところって、今の荒木さんのコメントにあったSNSやっていないのに成りすまされる・・・

上地    そうそう。

東     そうですよ~。

荒木    で、この映画のコピーにもあります。“次に炎上するのはあなたの番かもね”。

東     怖い~!

上地    うわ~、本当に。

荒木    そういうことなんですよ。それともうひとつ感じたのはですね、自分がこういった現代的なツールから距離を置いても、今、僕、一番はじめにやったのをやめたけど、関わりを持たないことは不可能なんですよね。

東     おっしゃる通り。私よく、荒木さんをSNSに上げるんですよ。

上地    そうだよ。

東     そう。そうすると、荒木さんへのコメントとかくるんですよ。私のところに、SNSに(笑)

荒木    本当、ヤバいですよ。

東     (笑)

荒木    そういう意味で言うとね、本当に恐ろしい世の中に我々は生きているんだなということが感じられました。
もうひとつ感じたのは、自分の思い込み、特に自分が他人にどう見られているかっていうことをこの映画を観て感じました。
主人公の泰介さんが逃げ回っている間に部下のひとりを訪ねるわけですよね。
匿ってほしい、と。そしたら日頃の仕事仲間で気持ちが通じ合っていると思っていた部下から、思わぬことを言われるわけです。「あんたは恨みを買いやすい人なんだよ。みんな、掃除のおばさんにまで恨まれているよ」と。
他人の気持ちもわからなくて、黒い部分もあって、と、めちゃくちゃ言われているんですよね。で、奥さんにも「あの人は強引なところがあって、察しが悪い、他人の気持ちも理解できない」。さらに昔の仲間からは「常に上から目線で、ゴミを見るような目で俺を見る」とかね。もうめちゃくちゃな言い方。これって、僕は「あっ、俺のこと?私がスタジオから出た途端、みんなが話すことじゃないか?」と思いました。

上地・東  あっははははは!

東     両方とも否定しない(笑)

荒木    なんで否定しない?で、僕自身は自分のイメージ、セルフイメージとしては、
何て言うのかなあ・・・性格的には竹を割った、気品があっておおらかで、というふうに思っていたんですが、カミさんに聞いたら・・・

上地    逆かもな~、全部・・・(笑)

荒木    竹を折ったような、金には細かい、品は下品だ、と。

上地    あはははは!

東     どっちなの?(笑)

荒木    そういう感じと言われた、と。だからこれを観た時、ああ、自分のことじゃないかと思いましたけど、おふたりともありませんか?
自分のイメージと他人が自分に対して持っているイメージはどう違う?怖くて聞けないというところ、あるかもしれないけど。

上地    たしかにね~。

東     聞けないけど、私、間違いないと思っています。

荒木    東さんは自分では、他人は私のことをこういうようなイメージで見ているというふうに思っていますか?

東     絶対、はずれてないんですけど、優しくて賢い、知性がある!!

荒木・上地 ・・・・・・(無言)

荒木・上地 ひゃっはっはっはっは!!

東     ちょっと~!今、ラジオではやっちゃいけない間が(笑)

荒木    事故になります、はい。

上地    ・・・わかるよ、でも(笑)

荒木    由真さんは?

上地    私は、でもやっぱりマラソンとかもしているし、アクティブで明るい、気持ちいい、元気な子だなって思われていると思う。

荒木    それは幻想だよね?うんうん、そうだね(笑)

東     どういう・・・?(笑)でも何?この自己肯定感の高い3人のやるラジオ?

荒木    見てごらん、調整室全員があきれていますよね。訳わかんなくなっちゃいましたけど、そういう意味では現代的な人間の葛藤とかね、そういうものを含んでいて。
ただの謎解き推理もの映画じゃないですよね。こういった人間が極限の状態に置かれた時に、まあそんなに、死ぬ、生きるじゃなくて、どう思われているのか、とかね。日常、我々にあることですよね。

東     あると思います。

荒木    SNS、気を付けてくださいね。人間の本性ってね。良い時は持ち上げるし、悪けりゃ叩くという、そういう部分はありますからね。

上地    はい。私、上地由真がご紹介したのは9月26日公開の映画『俺ではない炎上』という映画でした。



(C)2025「俺ではない炎上」製作委員会 (C)浅倉秋成/双葉社

映画評論家の荒木久文さん、映画ソムリエの東紗友美さん、本日はありがとうございました。

荒木・東  ありがとうございました。

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上地由真のワンダーユーマン

上地由真のワンダーユーマン

月 21:30~22:00

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上地由真がメインパーソナリティを務め、アシスタントとして、山田みきとしアナウンサーが進行役を務めます。 番組では毎週テーマを設け、“由真的”テイストで進行。音…

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