発達した積乱雲の下、つくば市の突風被害は20件以上 

発達した積乱雲の下、つくば市の突風被害は20件以上 

Share

文化放送と全国32局の制作協力で、月曜から金曜の午後5時からお送りしている「ニュースパレード」その日に起こった最新の話題を中心に、幅広い分野にわたってニュースをお届けしています。

9月18日(木)の午後、秋雨前線の南下に伴って大気の状態が非常に不安定になり、発達した積乱雲が茨城県南部にかかりました。
つくば市では、建物の倒壊や外壁の破損、屋根瓦が飛ぶなど突風によるとみられる被害が各地で確認されました。


つくば駅から車で6~7分ほどにあるプレハブ2階建ての農業資材販売会社の倉庫兼事務所は、1階部分が完全につぶれ2階部分は大きく傾き、中の資材が飛び出し、危険な状態に…。
翌日19日には朝から書類などを運び出し、散らばった建物の破片などを片付ける作業が行われていました。
倒壊した倉庫兼事務所の会社代表は「これだけの建物が倒れる、想像を絶する風、台風の時は揺れる程度だった。当日事務員(うちの女房)が休みで、けが人がいないのが一番。2階に入ったけどめまいがして気持ち悪くなった、立っていられない」と話しました。 
ここでは水戸気象台の機動調査班が朝から現地に調査に入り、被害の状況を確認し、聞き取りなどを行っていました。


倒壊した建物の隣にある室内野球練習場の店長は、当時の様子をこう振り返ります。
急に暗くなり始めていきなりすごい雨、横殴りで物が飛ぶようになってきた。のぼり旗がすごいバタバタしてしまいに行ったが1本取った所で立ってるのも大変。店の中に入ろうとして、ふりかえると建物が倒れていた。


この室内野球練習場の被害は、シャッターが壊れて中に水や泥や雑草が侵入、カーポートの屋根や外壁の一部破損、のぼり旗破損などです。

さらにここから1キロほど離れたつくば駅から徒歩5~6分の所にある、旧国家公務員宿舎の解体現場。

12階建ての建物を覆っていた足場がシートごと崩れて落下、木々を押し倒し、大きな枝の裂け目が生々しく確認できました。
作業員20人ほどが、重機を使って落ちた鉄パイプやパネルなどを集めて、運び出す片付け作業に追われていました。

つくば市によりますと、これまでにシャッターや外壁の破損、飛んできたもので車庫が壊れるなど、20件以上の建物被害が報告されているということです。

まだまだ台風シーズンは続きます。
「大気の状態が非常に不安定」といった言葉や「竜巻注意情報」、注意報・警報など気象の情報にも注意し、事前に飛びやすいものは中に取り込むなどの対策を取っておきましょう。

気象予報士・防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子


目次

  1. この記事の番組情報
Share

関連記事

この記事の番組情報


ニュースパレード

ニュースパレード

月〜金 17:00〜17:15

その日に起こった最新の話題を中心に、幅広い分野にわたってニュースを紹介します。昭和34年の放送開始以来、全国のラジオ局の強力なバックアップで、特派記者のレポー…

NOW ON AIR
ページTOPへ