
「与党と野党の関係は成熟してきた」佐藤優、石破政権を評価
野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時)9月24日の放送は、元・外務省主任分析官の佐藤優氏が出演し、およそ1年間の石破政権について、自身の意見を述べた。
野村邦丸(パーソナリティ)「およそ1年間の任期だった石破総理を佐藤さんはどう評価してますか?」
佐藤優氏「総理大臣は1年の壁で最初は倒れちゃいますよね。安倍さん、福田さん、麻生さん、菅さんもそうでしたよね。1年の壁を越えるのが、大変なところですよね。私は、石破さんは辞めることなかったと思います。悪い総理ではなかったかなと」
邦丸「どういった点でそう思われるのですか?」
佐藤「大きな流れで見てみると、包括政党、catch all partyという言葉があります。国民の経営者も労働者も自営業者もみんな掴むことができる。そういう包括政党が自民党だったわけです。それがだんだん弱ってきて、機能しなくなってきている。多党化に向かっている。石破さんはそれがわかってる人だった。だから、多党化に向かうところも、上手に軟着陸させて、バトンを渡すことが自分の仕事だという認識を非常に強く持っていたと思います。それがどこに表れていたかというと、国会の変化ですね」
邦丸「国会の変化?どういうことですか?」
佐藤「それまでの国会は、自・公が最終的に押し切ることがわかってるから、その前提のところで野党は徹底的に叩いて、歩み寄りを示さなかった。こういうことが石破政権になって、コンセンサス方式になってきた。与党も譲歩するし、野党も歩み寄る。だから、今までの国会と比べて機能している。外交に関しては、トランプという難しい人が出てきて、関税交渉を行った。野党は、これを政争の具にしない形で、きわめて大人だった。石破政権のこの1年で、野党と与党の関係は成熟してきていると思います」
「くにまる食堂」は平日朝11~13時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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