金利は上がり、円安は進む。おかしなことが起きている

金利は上がり、円安は進む。おかしなことが起きている

Share

ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、10月22日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演。高市早苗首相の経済政策と、その現状について解説した。

長野智子「自民党と日本維新の会の連立政権合意書が公開されて、そこにいろいろと(経済政策について)書いてあります。ガソリン暫定税率廃止法案など、やはり減税やそういうものが主体です」

佐藤治彦「これを見てまず思ったのは、ほとんど決まっていない、ということ。ガソリンの暫定税率だけは間違いないでしょうけど。それ以外は『目指す』とか」

長野「『めど』『早急に』『実現を図る』、そういうことばかり」

佐藤「ビックリしました。特に、よく言われている租税特別措置。『廃止する』と断定調だから、やるんだと思ってよくよく見ると前に『政策効果の少ない』とついている。どういうものかというと、身近なものでいえば住宅ローン減税なんかも入るわけです。企業の研究開発費の補助、そのための減税などいろいろある。その中の政策効果の薄いものは廃止する、と。薄いものってなんなのか決まっていない段階では、これも決まっていない、ということ。全部、それなりの政策効果があるね、となったら廃止しないということでしょう」

長野「しかも選挙で公約に入れていた給付。1人あたり2万円、子供や住民税非課税世帯の大人に加算して1人4万円を給付するのは、やりません、と」

佐藤「結局、もともと連立を組んでいた公明党がこうしたことをやらないと良くない、という部分があって。国民からの評判は良くなかったけど、まずやりましょう、と入れていたものが消えてしまった。高市政権になったおかげで何が起きているかといえば、株は上がりましたよ。すごく上がりました。しかしそれ以上に進んだものが円安です。5円進んだんですよ。円安が進むとはどういうことか。間違いなくインフレが進むということ」

長野「ガソリン暫定税率を廃止したところで、円安で高い、ということですね」

佐藤「世界から入ってくるものがすべて高くなる。円安が進んで、152円やそういうところで、『前は160円あったよな』という方もいるかもしれません。円安って対ドルだけじゃないんです。対ユーロに関していえば、いま1ユーロ175円まで円安が進んでいます。これは史上最高値。20数年前にユーロが導入されて以来、もっともユーロに対する円安が進んでしまった」

長野「円安をなんとかしないと、どんな減税をしたところで、インフレが進んで意味が……」

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「ガソリンが高いのは、言ってしまえば円安のせいでしょう」

佐藤「だからヨーロッパから入ってくるスパゲティもブランド品も全部円安で、べらぼうに高くなっている」

長野「なんでこんなに円安が進んでいるんですか?」

佐藤「高市さんだから。高市さんであれば積極財政するだろう、といって円安が進んだ。進んで、それだけだったらいいんです。裏でもう1つ起きていることとして、金利もものすごく上がっているわけです。1年ものだけじゃなくて、10年もの、30年ものの金利がドーンと。普通は金利が上がっていくと円高になるんです。金利は上がって円安になるって。これ経済の理論からいくとおかしいんですよ」

「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜午後3時~5時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

で開く

※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。

Share

関連記事

この記事の番組情報


長野智子アップデート

長野智子アップデート

月 15:00~17:00 火~金 15:00~17:35 パーソナリティ長野智子を中心に、政治・経済・カルチャーなど様々なジャンルのスペシャルストともにお送…

NOW ON AIR
ページTOPへ