アメリカで進むトランプ離れ、背景に何があるのか
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、11月6日の放送に元・日刊スポーツ編集局長の久保勇人が出演した。昨年の大統領選で圧勝してから1年経つも、トランプ大統領は不支持率が過去最高に。最近の3つの重要選挙では民主党が勝利、といういま、トランプ政権の現状はどうなっているのかを解説した。
長野智子「いろいろと調査が行われている、ということで」
久保勇人「ちょうど節目(昨年の大統領選から1年)ということもあってアメリカのメディアで世論調査がされています。ただ、いずれも(トランプ大統領の)支持率が最低、不支持率が最高、という結果になっています。たとえばCNN、支持率が37%です。1期目を含めても最低水準。不支持率は63%、1期を含めても最高となってしまいました。有権者の方を限定して、きょう選挙の場合にどちらに投票しますか、と調査もしていて。民主党に、という人が47%、共和党に、という人は42%。かなり逆転しています」
長野「そうなんですね」
久保「国の状況について68%が『悪化している』と答えている。特に経済について72%が『悪くなっている』と」
長野「ここなんですよね。インフレで」
久保「トランプさんに対し、政策が国内経済を悪化させている、と答える人が61%。大統領権限を濫用しているのでは、という人も61%。ほかの世論調査も同じような傾向です」
長野「ようやく、こうなった」
久保「ちなみに1月に就任したときはどうだったか。支持率は50%前後でした。10ヶ月ぐらいで30%台に入ってしまったと。こういった世論調査に対してトランプさんは『左翼のメディアがたくさんのフェイクの調査を出しているだけ。私は実際、すばらしい仕事をしている』というコメントを発表しています。一方で、この1年という節目で重要な選挙が3つ、11月4日の投開票で行われました」
長野「はい」
久保「そのうち1つがニューヨーク市長選です。世界最大の都市の市長を決める選挙で、マムダニさんという方が、イスラム教徒として初めて選ばれました。トランプさんは『共産主義者だ』ということで、なんと同じ民主党系の対立候補のクオモさんを応援していた」
長野「クオモさんが戸惑って、いやがっていましたよね」
久保「トランプさんが妨害したけど、マムダニさんは当選した。さらにニュージャージー州、バージニア州でも民主党の女性候補が州知事に当選した。この3つの選挙が象徴的な結果となった。これによって潮目が変わっていくのかな、ということがアメリカの中でよく議論され始めています」
長野「これだけ変わってくるということの背景、何があるんですか?」
久保「いちばんはやはり経済、という論調が多いんです。いまアメリカのインフレ率って3%で。トランプさんの目論見だと2%や1%に下げると発言したこともありますから、高く推移していると。特に食料品、関税政策の影響を受けた商品の価格上昇が止まらずに市民生活を苦しめる、ということがあります。もう1つ大きな要因として、連邦政府の閉鎖ですね。10月1日に始まって、過去最長になっています」
このあとも久保が、アメリカで起きている「トランプ離れ」を解説した。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
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