「何故、若者は深夜放送を聴くのか、昭和の深夜放送人気をさぐる」【アーカイブの森 探訪記#70】

「何故、若者は深夜放送を聴くのか、昭和の深夜放送人気をさぐる」【アーカイブの森 探訪記#70】

Share

突然ですが、みなさんはどんな時に深夜放送を聴きますか?
家でゆっくりとリラックスしたい時。運転中に、ふいに流れてきたラジオが面白くてついつい聴きいってしまう時など。聴くタイミングは様々かと思います。
深夜放送を聴いていると、日中の番組とは違い深夜ならではのおふざけにとんだ番組もあって面白いですよね。

今回は日本民間放送連盟が主催した『第12回全国高校ラジオ作品コンクール』入選作から、若者は何故“深夜放送”を聴くのか?を深堀りした番組を紹介します。

昭和44年(1969年) 11月22日放送
ラジオ特集 全国高校ラジオ作品コンクール入選作から
録音構成「深夜放送をさぐる」



このコンクール入選作「深夜放送をさぐる」は、東京都・工学院大学高等学校の出展作品。
この作品にそえられた制作意図は次の通り。
受験生を始めとする同世代の若者たちは、いったいどんなときに深夜放送というものを聞いているのだろうか。
最近「深夜族の友だち」という言葉をよく耳にする様になり、深夜放送について意見を集めて見た。
(QR通信から引用)

深夜に起きている人の人口割合を高等学校の生徒達が独自に調べ、深夜まで何かしらの形で起きている同世代の若者たちが多いことを発見!
「ながら族」と言われる勉強しながらラジオを聴く人、対話や音楽を通じて繋がり合う若者たちが深夜放送を聴いている人だと突き止めそうです。

また、QR通信を読み進めるとこのような記載もありました。
ラジオの深夜放送と若者達の関係が、ひとつの“社会現象”として注目されている。ある新聞では社説にとり上げられたほどだ。
何故、若者は深夜放送を聴くか?大人の側から、さまざまな理由付けがなされてきたが、当の若者からの発言は、意外に少ない。

どうやら当事者の若者からの「深夜放送と若者についての繋がり」については貴重な発言だったようですね。




社会現象や様々な造語をも生み出した、深夜放送と若者たちの関係についてアーカイブスを探訪していくと、
「この1969年には、一体どんな深夜番組が放送されていたのだろうか?」と筆者は気になるようになりました。

1969年の文化放送のラジオ番組と言えば・・・
当時の若者を取り巻くテーマについて本音で討論する番組「25時の討論会」
深夜を楽しむ若者(みみずく族)をターゲットにした大人気番組「セイ・ヤング」を放送。

ちなみに2年前の1967年には、ニッポン放送で「オールナイトニッポン」が放送を開始。
まさにこの時代は深夜放送の黄金期と呼ばれた理由が伺えます!

 

このアーカイブス探訪して、深夜番組と若者との繋がりは歴史がありとても深いものであったと感じました。
また、現代にも見ず知らずの人との繋がり仲間意識などに根付いているのだと思った筆者でした。

執筆者:郷津隊員

Share

この記事の番組情報


文化放送アーカイブス

文化放送アーカイブス

「文化放送アーカイブス」では、文化放送に眠る貴重な音源・台本・資料などを再発掘し、リスナーの皆さんにご紹介します。過去の番組に思いを馳せて、お楽しみください!…

NOW ON AIR
ページTOPへ