“情緒”と“インパクト”重視? 安倍元総理銃撃事件の裁判員裁判
11月14日(金)、ニュースキャスター・長野智子がパーソナリティを務めるラジオ番組「長野智子アップデート」(文化放送・15時30分~17時)が放送。午後3時台「アップデート・コラム」のコーナーでは、「安倍元総理銃撃事件の裁判員裁判」というテーマで、ジャーナリストの鈴木エイト氏に話を伺った。
長野智子「安倍元総理銃撃事件で殺人などの罪に問われている山上徹也被告の第7回公判が奈良地裁で開かれました。取材されていて、ここまでの公判で気になった点、いかがでしょうか?」
鈴木エイト「だいたい前半が終わったぐらいなんですけれども、まず検察側の立証がほぼ一段落した段階なんですね。ここまでのことを聞いていると、検察官側が“情緒”と“インパクト”を主眼に置いているな、ということを感じたんですね」
長野「ほぉ〜」
鈴木「目撃者である佐藤啓参議院議員に対しても、目撃したことだけでなくて『安倍さんが撃たれたあとで、どう思われましたか?』とか、そういった感情面を聞き出したりとかですね。あと、実際に被告人が作成をした手製のパイプ銃の現物を法廷に並べて、さらに発射罪などの関係などもあって、裁判員が実際に片手で持って、撃つことができるのかっていうところを見せたりとか、実際に銃の試射の映像を流したりとか、非常にインパクト重視のところが見えたんですよ」
長野「へぇ〜」
鈴木「あと、たとえば自宅を家宅捜索、差し押さえをした捜査員が被告人の自宅に入って中を見た瞬間に『まるでテロリストのアジトのようだった』って言って、それがそのまま次の日の各メディアの報道に使われたりとか、裁判員に対してインパクトを与えることと、メディアに対しても報道しやすいというか、言い方はアレですけど、検察側の狙いに沿ったような報道が続いているところもあって、ここまで検察側の法廷戦略が功を奏しているなっていう印象は受けましたね」
長野「これは裁判員裁判だから、余計そこを強めに出したのか、何か理由はあるんですかね?」
鈴木「裁判員裁判の特徴でもあるんですけども、審理期間が短いので、その間にいかにインパクトを与えて感情面を揺さぶるか、ってところがあると思うんですね」
「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時、文化放送
(FM91.6MHz、 AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間
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