キユーピー株式会社の力を入れるDXの取り組み
12月1日放送の「HENNGE presents BIZ-TECH Lounge」は、ゲストにキユーピー株式会社 デジタル推進本部デジタル推進部次長の竹内綾子氏を迎えて、事業内容や力を入れるDXの取り組みについて詳しくお話いただいた。
文化放送アナウンサー・甲斐彩加(アシスタント)「まずは企業プロフィールをご紹介いたします。1919年、キユーピーの前身である食品工業株式会社は、食品の製造会社として創業し、ソース類、缶詰などの製造を始めました。1925年、日本で初めてマヨネーズの製造・販売を開始、マヨネーズを起点に、事業を拡大してきました。日本人の体格向上と健康を願い、おいしく栄養価の高いマヨネーズを普及させた創始者・中島董一郎の想いを受け継ぎ、“おいしさ・やさしさ・ユニークさ”をもって、世界の食と健康に貢献するグループをめざしています。現在、調味料のみならず、パスタソース、パッケージサラダ、惣菜など、グループ全体で幅広い事業を展開されています。改めまして事業内容を詳しく教えて下さい」
キユーピー株式会社 デジタル推進本部デジタル推進部次長・竹内綾子氏「キユーピーと言えばマヨネーズの印象が強いかと思いますが、実はさまざまな商品や事業を展開しています。皆さんがスーパーとかでお買い求めいただくような市販用といわれる商品では、マヨネーズのほかにドレッシングやパスタソース、噛む力や飲み込む力が弱くなった方向けの介護食、グループ会社では、洗わずにそのまま食べられるパッケージサラダも展開しています。
また、業務用といわれる居酒屋やレストランなどの外食のシーンに使われる商品を展開するというのも大きな事業の柱です。プロ向けの調味料やソースなどのほかに、加工度の高い商品も提供させていただいています。そして今、最も勢いがあるのが海外です。キユーピー マヨネーズは、卵黄で作った濃厚なコクとうま味のあるソースとして高い評価をいただき、現在79の国と地域で販売しています。世界のお客さまにマヨネーズやドレッシングをお届けしています」
HENNGE株式会社代表取締役社長・小椋一宏氏(パーソナリティ)「力を入れているDXの取り組みは何ですか?」
竹内「価値を創造するプロセスの進化です」
小椋「詳しく教えてください」
竹内「キューピーグループでは、2025年度から新しい中期経営計画というのをスタートさせております。“Change&Challenge”をテーマに掲げて、今の時代に合わせて競争力を高めることを改めて取り組まなきゃいけないということで、バリューチェーン全体、ITデジタル化を進めながら、中長期的な価値を生み出せるビジネスモデルを再構築する”価値創造プロセスの進化”に取り組んでいます。100年続くメーカーですので、マーケティング、営業、生産など、いろんな部門が独自の強みを生かして、それぞれが価値を作っていくことで成長してきた部分はあるのですが、そうすると個別最適の部分も少なからず発生するところは課題としてあります。今、生成AIという強力な武器が出てきたというところもありますので、私たちデジタル推進本部が各部門のハブとなって、“データ×AI”を合言葉に全社横断のバリューチェーン変革を進めていくことに取り組んでいるところです」
小椋「生産の方面では、どんなデジタル活用をされていますか?」
竹内「従来の作業プロセスがかなり人手がかかるものもあるので、今の時代に合わせてスマートファクトリーというものを追求していこうというのが大きな構想としてあります。ロボットで自動化するとか、データを活用してリアルタイムで品質保証をするとか、さまざまな取り組みを進めています。サプライチェーン全体の効率化を図ることで、人が何をするのか?ロボットに任せるところは何なのか?みたいなところを模索しながら、人は人らしく働き続けられる環境を作る。生産性が向上して、より良い商品、サービスを持続的にお客様へお届けする新しい仕組みを目指していろんなテーマに取り組んでいるところです」
甲斐「お客様との接点の部分でもAIを活用されているそうですね」
竹内「レシピトークというサービスがあります。食材や気分などLINEのトーク画面で入力してやりとりをすると、AI がぴったりのレシピを提案する対話型のレシピ提案サービスです。自社で持っているとっておきのレシピとか、キユーピー3分クッキングのメニューも持っておりますので、その中からAIが主菜や副菜の提案をしてくれるサービスになってます。一人で使うのも、もちろんあるのですが、グループトークでも使用できるので、家族で会話しながら“じゃあ今日のメニューはこれにしよう”みたいな楽しく献立を決めるというのも特徴になっております」
「HENNGE presents BIZ-TECH Lounge」は毎週月曜20時~20時30分まで文化放送(FM91.6MHz、 AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。日本最大級の音声プラットフォーム「Voicy」でもアーカイブ配信しています。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。
関連記事
この記事の番組情報
HENNGE presents BIZ-TECH Lounge
月 20:00~20:30
クラウドセキュリティサービスを提供するHENNGE株式会社の小椋一宏が、様々な企業からゲストを迎えながら、これからのITについて幅広く議論を展開するビジネス番…