自民・維新が衆院定数1割削減で合意 “1票の格差”とは
12月2日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、衆院議員定数削減をめぐる動きについて意見を交わした。
今回は連立の経緯も含めて政治的な波乱含みですよね
高市早苗首相(自民党総裁)と日本維新の会の吉村洋文代表は12月1日、官邸で会談し、衆院議員定数(465)を削減するための関連法案を巡り、削減方法について1年以内に結論が出なかった場合、小選挙区と比例代表合わせて約1割を削減することで合意した。法案の実効性を担保するための措置で、削減数の内訳は小選挙区で25議席、比例代表で20議席の計45議席を軸に調整する。
首相は自民役員会で、法案について今国会での成立を期す意向を示した。「期限があり苦労をかけるが、議論を進めてほしい」と語った。
定数削減を巡る自維の実務者協議では、具体的な削減方法について法律の施行から1年以内に結論を得ることを確認し、削減幅は少なくとも45議席とする方針で一致していた。維新は比例で50議席削減する案を提示したが、自民は態度を保留し、公明党など一部野党も強く反発していた。
「改めて自民と維新の連合合意の条件である衆議院議員の定数の削減、これは田中さん、どうご覧になりますか?」(寺島アナ)
「この問題は連立するときの絶対条件みたいな形でいきなり大きな論点になってきたわけですが、これ比例だけじゃなくて小選挙区で25議席を削減するとなると1票の格差問題が出てくると思うんです。そうなると鳥取の1区2区、これ絶対ドッキングですよね? で、赤沢亮正大臣と石破茂前総理それぞれここにいるじゃないですか? どっちか落ちますよね?」(田中氏)
「そうですね」(寺島アナ)
「そのあたり、大きな話題とは違って小さな論点だと思うんですが、個人的には非常に興味深くて。まさか、石破さんはよく背後から撃ってますけど、今回は正面から撃たれたりしてね」(田中氏)
「そうだ、正面ですよね」(寺島アナ)
「でもそれは選挙区の人口の問題だけなので、鳥取選挙区が1票の格差問題っていうのを衆院も参院も抱えているのはみんな知っている話ですから、そんな裏はないと思いますけど。そういったところで、赤沢大臣は流行語大賞にも出てきたし、石破さんも前にも増して評論家活動をやってますからね。個人的にはこの問題で琴線に触れましたけど」(田中氏)
「ええ」(寺島アナ)
「でも野党が大きく反対してくると思いますから、こういった選挙区の見直しって従来はあまり争点化しないで全会一致で通すのが普通だったんですが、どうも今回は連立の経緯も含めて政治的な波乱含みですよね」(田中氏)
会談に同席した自民の鈴木俊一幹事長は記者団に「野党の協力も広く得る必要がある中で、比例代表だけでなく、小選挙区も含めて約1割を削減するとした」と説明した。
自民は12月1日、党政治制度改革本部の会合を開き、関連法案の内容や今後の日程について協議した。
一方、鈴木氏は役員会後の記者会見で、17日までの今国会会期の延長に否定的な考えを示した。「基本的には会期内に定数削減法案のみならず全ての法案を成立させたい」と語った。
「果たして今国会で成立に至るのかどうか?」(寺島アナ)
「それはかなり難しいと思いますね」(田中氏)
〈出典〉
高市・吉村氏会談、衆院定数1割削減で合意 今国会に法案 小選挙区25と比例20が軸 | 産経新聞(https://www.sankei.com/article/20251201-OXBJ4QWB2ROB7JRSDKCKXNKHXA/)
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