輪島市町野町の臨時災害放送局「まちのラジオ」とは…

輪島市町野町の臨時災害放送局「まちのラジオ」とは…

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毎週日曜朝5時5分からお届けしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお送りしている番組です。

2024年元日の能登半島地震に加え、9月の大規模な豪雨災害に見舞われた輪島市町野町。
私が町野町に入るのは11カ月ぶり2度目です。
きょうの「防災アワー」、この町野町に去年7月に開局した臨時災害放送局「まちのラジオ」をご紹介しました。
プレハブのスタジオは7畳ほど、パーソナリティを含めスタッフは輪島市在住の20代~50代の男女で、それぞれ本業の仕事を持っています。
被災された方も多く、ボランティアでラジオを放送しているのです。

代表の山下祐介さんになぜ災害FM「まちのラジオ」を始めようと思ったのか伺うと…
「町野町は高齢の方が多い、SNSは苦手な人も多く情報が伝わりにくい。ラジオなら地域に必要な情報が多くの人に伝わるから」とのこと。
また「正直こんなに大変だと思わなかったものの、色々な声が届くのは嬉しい。大雨の時は臨時放送をするがそれを聞いた人から、通れない道がわかって助かったと聞いたときはやっててよかった」と。

山下さんの本業は「農業」米農家さんです。
地震で作業所は全壊、田植え機やコンバインもだめになり、農地が亀裂などで使えない状況でご本人の作付けは例年の1割以下、まだまだ先が長いとか…。
そしてこんな課題も話してくれました。
「農地を復旧させた、機械も補助で買えるとなっても、農業の担い手不足が解決しないと10年後どうなりますか?人が足りない中でどうやって農地を維持・管理していくのか…もっと抜本的な議論を」と。私が以前取材した豪雨被災地の山形県や新潟県などでも同じ話を聞きました。高齢の農家さんが、人手がいないし借金して機械も買えないからもう農業はやめると話していました。山下さんのおっしゃる通りですよね。
またパーソナリティの宇羅香織さんは「関東など離れている人には他人事かも。でも実際経験するとその大変さがわかる。災害大国日本、今大丈夫でもいつどうなるかわからない。他人事と思わず備えて」と。

まちのラジオ」最年少パーソナリティ・本谷悠樹さん20歳
「嬉しかったことは、聞いてるよ!うまくなったね!と言われたり、人のために何かして喜んでもらえること。能登の食べ物はおいしいです!能登に戻って半年で20キロ増えたのは食べ物がおいしすぎるから、水もきれいだし、ぜひ食べにきてください」と笑顔を見せてくれました。


きょうの「防災アワー」聞き逃した方はradikoでぜひお聴きください。

文化放送では元日午後2時30分~午後5時 特別番組「常盤貴子 能登に寄せて~声でつなぐ復興の輪~」を放送します。

この特番も「まちのラジオ」にご協力いただきました。
能登へのメッセージ、能登でやってみたいこと、能登の思い出…noto@joqr.netでお待ちしています。

気象予報士 防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子

  

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