ダイバーシティ&インクルージョン
言葉としてはすっかり定着したダイバーシティ&インクルージョン。しかしきちんと理解している人は少ない。12月23日「長野智子アップデート(文化放送)」では、弁護士の望月宣武がこの問題をわかりやすく解説した。
望月「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の問題が女性やマイノリティの人権の問題だという文脈で片付けられてしまうことが多いと思っていて、例えば組織の中に『女性を活躍させるための場所をつくりましょう』とか『組織に女性を入れましょう』とか『障がい者もスポーツで活躍する機会があるといいよね』などの言葉は何か“上から目線”のようなものを感じてしまうんです。ジェンダー平等という言葉がありますが、これは男性も女性も平等な権利を与えようという権利が保障されていない女性に人権を与えましょうという平等の問題として扱ってきたわけです。ただ今日、私がお伝えしたいのは第一にダイバーシティ&インクルージョン(D&I)という問題はマイノリティの権利の問題ではないということ。つまりD&Iが欠けた組織というのは弱く、欠陥がある組織である。そしてD&Inが欠けているのは組織全体の問題なんだということを理解すること、これがまず第一です。つまりD&Iは組織の構成員全員が自分たちのことなんだと理解すべきで、女性の問題ではないんです。組織自体の問題で自分事として意識する必要があるということです。D&Iが欠けた組織というのはどういう組織だといういと、ちょっと難しい言葉ですが、同質性と凝集性が強い組織です。同質性というのは似たような人が集まる集団。凝集性というのは組織の吸引力が強くてギュッと固まった集団、言い換えると団結力が高いともいいます。団結力が高いというと一見イメージよく聞こえますが、団結力が高まることによる弊害は集団浅慮。1人1人は優秀なはずなのに集団になると愚かな判断をしてしまう。フジテレビ問題がまさにこの典型でした」
番組では他にも望月宣武がダイバーシティ&インクルージョン(D&I)について語っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。番組の「ニュースアップデート」のコーナーでお伝えしています。
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