2025年の経済ニュース。「国宝」「鬼滅の刃」の大ヒットは強く推したい

2025年の経済ニュース。「国宝」「鬼滅の刃」の大ヒットは強く推したい

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ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、12月31日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演した。2025年の経済ニュースを1月から振り返った(この日、長野智子はお休み)。

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「1月は埼玉県八潮市で下水管の破裂による道路陥没事故がありました。経済ニュースとして取り上げる理由は?」

佐藤治彦「74歳のプロのトラックドライバーさんが亡くなった。とても悲しい事故でした。日本全国で考えてみると公共施設、これの劣化ですね。1970年代の高度成長期につくられた下水管、道路、そういったものが50年経って、本格的な補修をしないといけない時期にきています。橋梁や高架の道路、トンネルなども心配ですが、下水管、上水道はどれだけお金かかるんだろう、と思います」

鈴木「はい」

佐藤「八潮市でいえばやっと12月26日に仮復旧の工事が終わった。4月に片側1車線の暫定的なかたちでの通行止め解除を目指している。本格的な復旧は5~7年かかる、と。全国で同じような問題が起こることでしょう。国で下水管関連だけでも3兆円はかかるだろう、各市町村でも100億、1000億単位かかるだろう、と。人口減少の時代に、同じようなレベルで維持していけるんだろうか、というのは考えなければいけない、と思います」

鈴木「4月にはトランプ関税が発動しました。世界経済が大混乱に陥りました」

佐藤「1月に第2次トランプ政権としてトランプさんが復帰した。そのころから株価は『トランプさん、心配だなあ』と、じわりじわりと下がっていった。今年の株価って1月は3万9394円で始まりましたが、4月2日、解放の日といっているトランプ関税が発動された日。3万1000円近くまで株価は下がったんですね。3ヶ月で8000円も」

鈴木「はい」

佐藤「日本経済もアメリカ経済も世界的に大混乱になるかな、と思ったら、その後の状況は皆さんもご存じのとおり。赤沢さんが何度もアメリカに通うことで関税の枠組みをつくっていった、ということです。もう1つ、世界中が、トランプさんは中国と本格的に対立したいんだろう、米中の関税戦争が起きるだろうとみられましたけど、途中からトランプさん、腰砕けになったというか。当初、考えられていたような関税による日本経済、世界経済へのダメージはなかった、といわれます。ただ、まだ第2、第3の幕があると思っています」

鈴木「季節は夏に移ります。映画『国宝』、さらに『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 』第一章 猗窩座再来』が大ヒットしました」

佐藤「経済ニュースとして強く推したい。日本ってコンテンツに関しては輸入が多かったはずなんです。20、30年前に映画館で映画を観るといえば洋画が普通でした。スピルバーグの映画がやってくる、みたいな。日本映画の市場が落ちていく、といわれていたのが、いまや映画館で日本の映画が大半です。コンテンツという市場ですけど、この10年間で海外への売上が3倍に増えています。いま6兆円もあるんですよ。どれぐらいの規模かといえば、日本の半導体や鉄鋼が海外に輸出しているよりも上なんです」

鈴木「いわゆるソフトパワーというか」

佐藤「ゲームもこの10年ぐらいで20倍以上に増えている。さらに映像、特にアニメ。それからエンターテインメントの楽曲、公演、イベント。様々な日本のものが海外で評価されて売れている。日本のマンガを読んでサッカーを始めた、という海外の選手もいたでしょう。海外でいっぱい見られていても、それをビジネスにする、という工夫は少なかった。すごく安く出していたけど、ちゃんとお金になる、と気づいて。ここ10年ぐらい、海外にどんどん売っている。政府はあまり後押ししていなかったのにすごく進んだ。来年以降も注目したい産業だな、と思います」

「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜午後3時~5時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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