衆議院選挙、各党の「消費税減税」案が抱える課題
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、1月21日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演した。高市早苗首相による一昨日(1月19日)の記者会見や衆議院選挙の投開票に向けた各党の動きを受け、経済に関するコメントを述べた。
佐藤治彦「(衆議院選挙について)皆さんがいちばん興味あるのは消費税でしょう。今回、ほぼすべての政党が消費税カットの話になりましたね」
長野智子「懸念を示したのがチームみらいの安野さんぐらい、という」
佐藤「消費税っていま1年間に30兆や31兆円ほどです。たとえば国民民主党がいうすべてを一律5%とすると、15兆円、税金が減ってしまいます。『消費税なんかゼロにしろ』というところだと、先述した分の税収が減る。30兆円は年金や医療費の1年間の金額とほとんど同じ。よく消費税って福祉のための税金だといわれますけど、別に消費税でなくてもいいんですよ。法人税でも所得税でもいい」
長野「うん」
佐藤「食品を0%にすると5兆円(減)、ということです。5兆円というと昔の防衛費ぐらいの金額です。私、これ聞いたとき思ったのが、言うのは簡単だけれど、財源はどうするんですか、ということなんです」
長野「それに関して高市さんは(記者会見で)『これから』という感じでしたね」
佐藤「財源を示しませんでしたね。残念でした。国民会議をしてこれからどうするか考えます、と。せっかくいままで自民党として、消費税は我々の福祉のための大切な財源だから手をつけないんだ、とやってきたわけでしょう。2年間という時限的なものだとしても、手をつけるわけです。それなら少なくとも、こういったものを財源に充てます、ということは言ってほしかった」
長野「逆に中道改革連合が言う、基金を取り崩す政府系ファンドはどうですか?」
佐藤「公明党の政調会長で岡本三成さんという方がいます。この人が前から挙げている案を、中道は丸呑みしたな、という印象です。岡本さんはシティバンクやゴールドマン・サックス出身の人で、アイディアとしてはおもしろいと思うんです。二世議員や世襲議員では出てこないアイディアなんですよ」
長野「はい」
佐藤「政府系ファンドってなんなのかというと、中東やシンガポール、北欧の国々が、国のお金をそのまま置いておくのではなく、運用して儲けましょう、というものです。たとえばシンガポールで何が起きているか。いま政府系ファンドによって毎年儲かっている部分で税金の2割をまかなっているんです。すごいでしょう。(政府系ファンドの詳細を語る)」
長野「高市さんは消費税減税にともなう発言として、『たとえば』ということで補助金や租税特別措置の見直し、税外収入などの歳入や歳出全般の見直し、と。この辺りは?」
佐藤「高市さんの場合、2年間だけということで、それはそれで可能だと思います。でももう少し、どこに手をつけるか絞り込んでほしい。基本的に国民会議で検討していく、という言い方しかしていないので。ほかの政党については、税に30兆や15兆円といった穴があいてしまうので、言うのならもう少し細かく、丁寧に財源について発言してもらいたいな、と思います」
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