「言葉で映画はつくれる」在日ミャンマー人のドキュメンタリーを制作した土井敏邦の姿勢
大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日11時30分~15時)、1月22日の放送にジャーナリストで映画監督の土井敏邦が出演。監督したドキュメンタリー映画『在日ミャンマー人 -わたしたちの自由-』(1月30日公開)に関連し、ミャンマーの人々の現状を伝えた。
大竹まこと「映画『在日ミャンマー人 -わたしたちの自由-』、ドキュメンタリーですね。(ミャンマーの現状、取材開始が2016年だったことなどを聴いて)10年ほど、関わっていらっしゃる。いま日本でデモなどしている(ミャンマー人の)数はどれぐらいなんですか?」
土井敏邦「研究者によると14万人いるというんですね。15年前が8500人で、クーデターがあったころ(2021年)は3万5000人。急激に増えているんです。2つぐらいの理由があると思います。1つはミャンマーからの日本の技能実習生の数が激増していますよね。ミャンマーの経済がガタガタで。もう1つは徴兵制があることです。国軍として自分たちの仲間と戦わなくてはいけない。したくないから逃げてくる、という人もいます」
青木理「15年前は8500人ぐらいだったのが14万人ぐらいと、一気に増えた」
土井「国がガタガタで自分たちの未来がない、と思って逃げてきた若者が多いと思います」
青木「日本は少子高齢化で、働き手が足りないから、という理屈で技能実習生を入れている。でも軍事政権で経済ガタガタ、徴兵制で仲間と戦いたくないから、と逃れてきている。そう考えると事実上の難民というか」
土井「ある意味、政治難民です。技能実習生だけでこれだけの数が増えるわけない」
大竹「日本へ来るにも間にブローカーみたいな人がいて。けっこうなお金を」
土井「借金してくるんですよ。2000ドル以上だとは思います。ミャンマーの人にとってどれだけ大変か」
大竹「ドキュメンタリー(映画『在日ミャンマー人』)は前半がずっとインタビューで構成されています。土井さんはインタビューにこだわっているとお見受けします」
土井「そうです。いま私、73歳で。パレスチナを3、40年ぐらい取材して、当時は体力も気力もあった。それがなくなってきたとき、どう撮っていくかとなれば、人の言葉です。インタビューでカメラを置いて向き合う。するといままであまり気づかなったけど、言葉の強さに圧倒されました。これからの僕の生きる道は証言ドキュメンタリーだろう、と。それはパレスチナもそうです」
大竹「なるほど」
土井「いまの私のテーマです。福島もそうで、語ってもらうのに3時間ほどインタビュー。でも観た人が『飽きない』と言うんです。やはり切実な思いを持った人が出す言葉の強さですよ。言葉で映画はつくれる、という確信を僕は持っています」
大竹「インタビューを拝見しました。泣きながら、言葉を途中でやめたり、考えたり。そこに対するインタビューは、踏み込んでいきますね」
土井「表面の現象を語るというのは心に響かないんですよ。言葉を選んでもらうとき、その人の内面をどこまで引き出すか、というのがインタビュアーの勝負なんです。表面的じゃない、あなたが本当に悩んでいる、苦しんでいることを語ってくれ、と告げます。いつもインタビューで思うのは、自分が高見にいて『はい、しゃべってください』ではダメで」
大竹「うん」
土井「自分がずっと挫折の人生を歩んできて。自分の中の悩みや苦しみがある。だから語らう前に自分をさらけ出すんです。私はこんなことで悩んでいます、だから『教えてください』ですよね。自分が道に迷っているから、あなたはどう生きていますか、という。だから話す気になってもらえているんだと思います」
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午前11時30分~午後3時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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