高市早苗首相、「個人」の力が演説会場でも人気を集める
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、2月5日の放送にノンフィクション作家の常井健一が出演した。日本各地で衆議院選挙の取材を続ける常井が、選挙現場の状況、印象などを語った。
長野智子「(衆議院選挙の)ここまでの全体の印象としてはいかがでしょう?」
常井健一「政策の中身よりも、誰がどんな語り方で指示を集めているか。ナラティブ(語り)というキーワードがこれまで以上に情勢を左右している印象です。自民党は高市さん個人の人気やエピソードに依存したような個人戦で。野党側は連合と創価学会、という巨大組織に依存した団体戦、と。対比がくっきりしています」
長野「はい」
常井「高市さんは一貫して『私』を語り、野田さん・斉藤さんのコンビは『私たち』を語る。IとWeの対立軸がある。前にもこの番組でそういった話をして。実際に全国をまわる中で、4箇所で高市さんの街頭演説を見てきました。印象は机上の分析よりも強烈でした」
長野「机上の分析、情勢調査もすごいんですけど、演説会場の雰囲気はもっと?」
常井「はい。高市さんが地方都市に入ると、掛け値なしで、一様に3000人規模の聴衆が集まります。福岡県の行橋市という人口7万人ぐらいのところで、簡単に3、4000人は来ていましたね。石破総裁で自民党が戦った前回の衆院選は、1000人集めるのもやっとだった。小泉政権、安倍政権から石破政権にかけての自民党の四半世紀は、自公体制でしたから。でもいまの自民党には公明と創価学会の組織動員のようなものがかけられません」
長野「そうよねえ」
常井「それでも石破さんの2、3倍、といった動員力。実際の内閣支持率の高さ、高市人気の高さと合致するわけです。さらに特徴的なのは、かつて、安倍さんのときに顕著だった、日の丸を振りかざすような聴衆のいる光景が、今回の会場ではほとんど見られないこと。安倍1強時代のような保守系団体といったものが、高市さんの街頭演説会場では前面に出ていないんです」
長野「抑えているのかな?」
常井「そういう可能性もあります。総裁選のときに保守系団体を高市陣営が抑えていた、という情報もありますから。場の環境づくりのようなものを大切にしようとする、無党派の人たちも来やすい環境にする、それも演説会場のつくり方です。代わりに高市さんのときに目立つのは、『早苗ちゃん、がんばって』と書かれたプラカードを持った人たち。だいたい30~40代と思しき女性なんです。子連れの家族、若いカップルなどのいる場で」
長野「うん」
常井「自民党の会合って、60代も『青年部』と呼ばれるぐらい高齢の人が多い世界です。平日の昼間に行っても若年層、中年層まで混ざり合って。高市さんだと90分前から長蛇の列ができる。ずっと立ちながら到着を待つと。始まると『かわいい!』という声が上がるところもありました。高市さんの関西弁が出ればドッと笑いが起きる」
長野「そういう状態」
常井「15分ぐらいで話は終わるんですけど、従来の自民党の集会とは明らかに違う光景だな、と感じます。4箇所で地域差もそんなになかった。満遍なく違う世代が集まっていました。さらに共通していたことで、会場に行っても候補者のビラをあまり配っていないんです。高市さんが表紙になった自民党の政策パンフレットを、どこの陣営もたくさん配っている。候補者よりも高市さん個人で今回の選挙、勝負している証拠なんですね」
「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜午後3時~5時、文化放送(FM91.6MH
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