「高市1強国会」で与党は有利に。野党はハードルが一気に上がる
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、2月19日の放送にノンフィクション作家の常井健一が出演。「高市1強国会が始まった」というテーマで、前日からの特別国会と、これまでとの違いについて解説した。
長野智子「さっそく国会を取材されて。いかがでしたか?」
常井健一「国会議事堂の裏側に衆議院議員会館という、地上12階建てのビルが2つあるんです。入ってみるとビックリしました。自民党の事務所だらけ。ついこの間まで与野党の事務所が斑(まだら)模様で入っていたのに、もう別世界でした。本会場を見ても、右側に位置していた高市さんの席がド真ん中のほうにズレました」
長野「ほう」
常井「かつての立憲民主党のシマに高市さんの席がある、と。扇状の座席があって4分の3が与党ですから。皆、こんな左側まで自民党なのか、と驚いています。ただ、これは紛れもなく、有権者がつくりだした風景なんだ、ということを皆さん、忘れないでください」
長野「はい」
常井「明らかに変わったこと、議長が変わりました。新しい議長に自民党の麻生派の事務総長が就いて。森英介さん、当選13回、77歳の方です。麻生さんにとっては自らの側近を三権の長に据えることができたと。派閥のボスとしては1つの悲願が叶ったかたちでしょう」
長野「はい」
常井「この人事は最後まで積み残しになっていた、総裁選の論功行賞人事といってもいい。また大きく景色が変わったのは、委員長のポストです。衆議院は常任委員長のポストが17ある。解散目前の少数与党国会では自民党8、立憲6でした。自民党は常任委員長だけでなく特別委員会も独占できることになりました。与党からは慣例で常任委員長1つ、特別委員長1つを中道に譲ったと。ただし重要ポストは譲っていません」
長野「はい」
常井「その象徴が予算委員会です。予算委員長といえば安住淳さん、枝野幸男さん、立憲の重鎮が座っていたところ。野党の議員が質問したとき、総理大臣を指名したらほかの大臣に代わりに答弁させることを許さない空気がありました。その予算委員長が自民党に移ったと。政権側にとっては各段にやりやすい国会になった、ということでしょう」
長野「そうでしょうねえ。野党のほうはどういった雰囲気ですか?」
常井「参政党とチームみらいが衆議院の代表質問もできるようになって。党首討論に立てるようにもなりました。野党第一党の議席数、戦後最少です。国会でまともに戦える武器をほとんど奪われた、といっても過言ではありません。たとえば内閣不信任案、提出するには衆議院で51人必要です。野党第一党の中道でも49ですから足りません。他党や無所属からかき集めれば可能ですけど、そこには取引が必要になる。ハードルは一気に上がります」
長野「うん」
常井「法案を提出するときも同じで。51議席ないと予算措置を伴った法案が出せない。さらに重要なのが3分の2です。自民党が単独で衆議院310議席以上、持っている。参議院で法案が否決されても衆議院で再議決されて成立させられる。なんでも通せる、ということです。これも有権者がそう選択した結果、ということを皆さん、覚えておいてください」
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