高市早苗首相が若年層から支持された理由、今後の不安や疑問点

高市早苗首相が若年層から支持された理由、今後の不安や疑問点

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大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日11時30分~15時)、2月19日の放送に法政大学法学部教授の山口二郎が出演した。今回の衆議院選挙の結果や、1月に発売した著書『現代ファシズム論 何が民主主義を壊すのか』に関して語った。

山口二郎「(衆議院選挙の結果について)やはりショックです。こんなに自民党が大勝ちするとは思っていなかった。高市さんは、いわゆる台湾有事発言があり、中国を敵視している、という姿勢を見せた。あるいはトランプさんと仲良くして急激に防衛費を増やそう、と。平和路線を大きく転換する、ということを明らかにしているわけで。それに対して危機感を持っているのは高齢の人たち、というか」

大竹まこと「ああ。そうですねえ」

山口「若い世代の反応を聞くと、中国は最近、非常に力をつけてきて傲慢、横暴になっている、と。だから高市さんがズバッと言った、みたいな評価をしている人が多い」

青木理「“平和の訴求力が著しく低下した”(選挙後の山口によるXでの投稿より)、というのは同意します。憲法改正、皇室典範の改正にも意欲を示されて。しかも防衛費の倍増、非核三原則まで打ち捨てる、スパイ防止札だ、など。若い人たちは、そういうところも自覚的に(支持している)?」

山口「自覚的ではないと思います。ハッキリとモノを言う、その辺りが評価の理由かなと。具体的に、防衛費を増やすために税金も増えます、となったとき、皆が高市さんについていくか、といえば疑問はあるだろうと。いまのところ国際環境がどんどん険悪化しているから、戦後日本の低姿勢の平和国家路線を続けるわけにはいかないだろう、という漠然とした不安感。これは否定できないでしょうね」

大竹「どう展開するんですか?」

山口「そこが問題なんですよ。高市さんは解散を決めた記者会見のとき、国論を二分するような政策や改革にも果敢に取り組む、とも話した。でも争点がいったい、なんなのか。選挙戦の中でもきちんと展開しなかった。民主政治において、あるまじきことですよ。この解散は非常に不当だった、と言い続けなければいけない、と思います。負け犬の遠吠えと言われても。こういう選挙の仕方はないだろう、と言わなければいけない」

青木「今回の御本(山口二郎・著『現代ファシズム論 何が民主主義を壊すのか』)の中で、1つは高市さんがイタリアのメローニさん(首相)みたいに、これまでの極めて右派的なところを少し抑えて、ある意味で常識的な、穏当な路線に行くのでは、と。もう1つ、事前に彼女が主張していたとおり、僕らから見ると相当、極右的な方向に行くのでは、という2つがある、と。選挙が終わったあと、特にきのう(2月18日)の言動からはどうも後者のようだ、ということですね」

山口「イタリアはやはりEUという、大きな枠組がありますから。EUの中で強調する、ということがイタリアの指導者にとっては必要なこと。でも日本の場合、枠組にアメリカしかない。アメリカがつくった枠の中でどう振る舞うか、ということが問われている。高市さんは首相になって早々、トランプさんの側近みたいなつもりでハシャいでいる。いよいよアメリカの要求に応じて防衛費を増やしていくのでは、という話だろうとは思います」

大竹「うん」

山口「ただ、日本の安全保障のために防衛費を増やす。財源はどこから持ってくるの、あるいは防衛装備品を高度化していったとき、それを動かす人がいるの、と。そういう話になると、途端に人がいない、金もない、という現実にぶつかるわけです」

大竹「はい」

山口「中国との関係にしても、あっちが悪い、という姿勢で対立を続けると実害が生じてくるわけです。レアアースが入ってこなくなる、インバウンドの減少は既に起きている。政治家はそれぞれ理念や価値観を持っているけれど、嫌いな相手ともある程度折り合いをつけながら、無駄なケンカはしない、実利をとる、という姿勢で国を運営していくべきです」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午前11時30分~午後3時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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