トランプ大統領の「真珠湾」発言、アメリカでも批判の声が上がる
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、3月25日の放送に毎日新聞論説委員でノンフィクション作家の小倉孝保が出演した。先日行われた日米首脳会談にて飛び出し、アメリカでも批判されているというトランプ大統領の発言について解説した。
鈴木敏夫(文化放送解説委員)「日本時間20日未明に行われた日米首脳会談。日本の記者の『イランへの攻撃を同盟国に事前に知らせなかったのか?』という質問に、トランプ大統領がなんと『不意打ちのことは日本がよく知っているだろう。なぜ真珠湾のことを私に伝えなかった』と答えました。アメリカのメディアが非常に怒っています」
長野智子「そうなんですよ。アメリカのほうが怒っている」
小倉孝保「真珠湾攻撃は1941年12月。日本時間で8日、現地時間は7日でした。日本は相手方、要はアメリカに何も知らせずに攻撃を仕掛けた。日本は正式な宣戦布告のかたちはとっていない。だけどずっと続けてきた対米交渉の打ち切りを通告することで、いよいよ戦争状態に入るかもしれませんよ、という話をしようとはしていた」
長野「はい」
小倉「その文書を国務長官に手渡すのは攻撃の30分前というふうにして。30分後にハワイで攻撃が始まることになっていた。東京からは公電の翻訳や暗号で来るから、ワシントンの大使館がバタバタして、長官に手渡したのが、攻撃から30分後だったんです」
長野「そうなんですよね」
小倉「アメリカのハル国務長官は怒り心頭で。翌日、ルーズベルト大統領が上下両院の議員を集めた場で、こんな卑劣なことをアメリカがやられた、と。そこで『リメンバー・パールハーバー』と言う。アメリカ人が一気に怒りに火をつけて。対日戦争に雪崩れ込む。アメリカ兵は真珠湾で2000人ぐらい、民間人も70人ぐらい亡くなっている」
長野「はい」
小倉「しかも1910年、ハーグ開戦条約で、戦争するときは相手国に通告しなさい、となって。いまも生きている。日本もアメリカも加盟しているんですよ。日本はアメリカを攻撃するなら、その前に、あなたとは戦争状態に入りました、と通達する義務があった」
長野「はい」
小倉「日本はそうしなかったから、卑劣だ、恥さらしだ、と批判した。当時のアメリカの新聞を読むと、いまでは考えられないぐらい日本人をこき下ろしています。2ヶ月後にはアメリカに住んでいる日系人を収容し、自由も財産も奪って。日本人は奇襲攻撃してくる卑劣な連中なんだ、という一大キャンペーンをしたわけです。その流れが東京大空襲や広島、長崎への原爆につながる。何かにつけてリメンバー・パールハーバーだから、と言っていた」
長野「はい」
小倉「なのに今回、アメリカはイラン攻撃、イランにまったく通告していない。日本は遅刻したけど『交渉を打ち切る』と伝えようとはした。アメリカはイランと交渉して、次はウィーンでやるんだ、という話までしていた。それを奇襲攻撃しておいて、卑劣なのはどっちだ、と(毎日新聞の)コラムに書いた。そうしたら会談で、今度は笑い話のように。記者は『なぜ同盟国に知らせなかったのか』という意味で聞いたのに、『奇襲攻撃こそ効果的だろう、日本人が知っているじゃないか』と茶化すような言い方をした」
鈴木「はい」
小倉「この発言にはいくつも問題があると思います」
放送ではトランプ大統領の発言の問題点を、小倉が詳しく解説した。その様子はradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜午後3時~5時、文化放送(FM91.6MH
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