2015年4月30日

むずかしいことは よくわからない。


むずかしいことは よくわからない。


昔からそう。
ギュッと情報が詰まったものや、聞きなれない単語が散りばめられたものはどうもページが進まない。


自分の中にその語彙を操る能力がなく、画を想像させることができないからだろう。


興味があれば調べればいいのに、それをしない。
極度の面倒くさがり屋なのだ。


そうやって知識を積み重ねないでふわふわと生きてきてしまった。
だから、「おまえは常識知らずだな~」なんて言われたのだろう。

逆に、絵を見るときはどうだろう。


じーーっと見つめて、その絵がどんなことを発信しているかを探るのが好きだ。


でも、答え合わせなんてしない。
解説はあまり見ないし、聞かない。


見たり調べたりすることもあるのだが、ひとりの画家を追いかけたり、比較したり...そういったことをしたことがない。

いつも、自分の歩く人生(みち)に掲げられた絵や音楽などを、まるで美術展を歩いているような感覚で次々と見たり聴いたりしている。


知識が武器のようにいつも手元にあるのではなく、「さぁ、どこにしまったっけな~~」と探しにいく作業が必要になる。やっと引き出しを見つけても、いざ開けてみたら蒸発していて何も残っていないことも多い。

2011年、JAZZに興味を持ち始め
JAZZに詳しいお友達が買っていた本を真似して買ったことがあった。


『バット・ビューティフル』 ジェフ・ダイヤー/著  村上春樹/訳
有名ジャズプレイヤーたちを主人公に描いた8つの物語。


(これを読めば、ジャズの世界をのぞける!ひたれる!)


安易すぎた。

自分にジャズの知識がまったくないから
内容がさっぱりわからず、睡魔しか感じられなかった。


「だめだー 私は学習ってのができないのかもしれない」

あれから4年が経った。

知識は一生懸命積み重ねてはこなかったけど、
歌を続けていたら、知らない間に仲間になっていた知識たちがいることを知った。


先日、ある本をいただいた。

『ポートレイト・イン・ジャズ』 和田誠・村上春樹

和田誠さんが描いたジャズマンの肖像画に合わせて、村上春樹さんのJAZZエッセイが添えられている。オススメの1枚も紹介されている。


portrait in jazz.jpg

あの曲か!そうか、この人とあの人はそりが合わなかったのか~へぇ~!

あ、ジャズ喫茶でみたあの絵は、これか!


すいすい 読めるのが 楽しい。


(かのー、ジャズがんばっていけよ。)
その人からの温かいメッセージを感じながら、私は本をめくる。

これを読み終えたら、
いつぞや私が読み切れなかった「バット・ビューティフル」も、
読めるようになっているかもしれない。

今どうこうできなくたって、いつかはやってくる。
そのタイミングを逃さないことが、だいじ。

なんでもアリッサ:10:22


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