第14回 2010.01.21 ON AIR
2010/01/21
『センパツ!』毎週木曜日の『情報満載スタジアム』は
「弁護士中田のタイムリートーク」。
 
毎週、その時々の“タイムリーなニュース”を
中田総合弁護士事務所の中田
“法律”の観点から解説します。
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 ○注目のニュース
   
  贈与
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  鳩山総理は先月27日、地震の資金管理団体
  「友愛政経懇話会」をめぐる、偽装献金事件に関連し
  実の母親から、2002年以降の7年間で提供された
  合計12億6千万円を『贈与』と認め
  約6億円の贈与税の納付手続きをとったことを明らかにしました。
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  ◆ポイント1 贈与の種類
 
中田 「実は贈与とは契約なんです。
     一方的にあげるのではなく
     もらう方も『もらいます』という意思があって
     意思が合致することによって契約が成立します」
「契約書」が作られる場合もあります。
●『贈与』の種類
◆定期贈与・・・定期的にお金や財産を贈与する
吉田 「毎年お年玉をあげる・もらうことは?」
中田 「定期的にあげるけど
     “定期的に約束している”わけではないですよね。
     仲が悪くなればあげないでしょ。
     『契約』ですから“あげる”約束をしたら
     あげなきゃいけない義務が生じるんです」
 
   ※一方が亡くなった場合は効力がなくなるとされています
◆負担付贈与・・・もらう側もなんらかの義務を負担します
中田 「たとえば『5億円の土地を贈与するかわりに
     借入金3億円を払ってください』というようなことを
     負担付贈与というんです」
◆死因贈与・・・死亡を原因とする贈与
あげる人が亡くなったときに効力が生じます。
吉田 「遺言に書いてある、ということですか?」
中田 「遺言に書いてなくてもいいんです」
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  ◆ポイント2 贈与には税金がかかります
 
   贈与契約には税金がかかります。
中田 「財産権の移動により、もらう人に利益が生じた場合
     『そこに課税をしよう』というのが税法の考え方なんです」
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  ◆ポイント3 プレゼントは贈与
 
   誕生日にプレゼントをもらうことも『贈与』
   入学祝いのプレゼントも『贈与』
   恋人同士がクリスマスプレゼントを交換しても『贈与』。
吉田 「『贈与』というとイメージが変わりますね」
  受贈者(もらった人)は、
  もらったものの金額が年間110万円を越えると
  受贈者に贈与税がかかります。
吉田 「高級な指輪をもらうと大変ですね」
中田 「(多くの方は)あまり、そういう意識をしていないので
     申告もしていないですよね。
     (でも)厳密にいうと、贈与税が発生するんです」
中田 「贈与と認識していなくても
     贈与とみなされて贈与税がかかる場合もあるんです」
  また、個人から個人に贈与された場合は贈与税ですが
  法人から個人に贈与された場合は「所得税」
  個人から法人に贈与された場合は「法人税」がかかります。
  扶養関係がある場合
  生活費、教育費に充当するために渡したお金は
  『贈与税』はかかりません。
中田 「子供が参考書を買わないことを百も承知で
     “そういう名目”で渡そうかとなった場合
     生活費や教育費とはいえないので
     この場合、贈与税がかかることになります」
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吉田 「きょうはニュースの時点からスケールがあまりにも大きすぎて
     『私は一切関係ないな』と感じになりましたけど
     これからは まだわかりませんからね(笑)」
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■中田先生セレクションの1曲
 I'm Beginning To See The Light / 小野リサ
 
次回もお楽しみに!
投稿者 senpatsu : 2010年01月21日 21:00






