箱根駅伝出場大学応援ラジオ 箱根駅伝への道

毎週火曜~金曜 「文化放送スポーツスクエア SET UP!」内 18:18~18:26放送中!
学生3大駅伝全てを中継する文化放送は、 年間を通して大学生長距離アスリートを追いかけていきます。
この番組は箱根駅伝に出場する大学、学生ランナー、そしてすべての関係者を応援し、紹介していく番組です。

9月30日放送 箱根駅伝への道

2015.10.01

こんばんは、文化放送 松島茂です。
三大駅伝のクライマックス、箱根駅伝に向けて奮闘する
チームを応援、紹介する番組、「箱根駅伝への道」
今週は、青山学院大学原晋監督と
早稲田大学前監督で、現在、住友電工陸上競技部の
渡辺康幸監督、おふたりの監督対談をお届けしています。
原監督、渡辺監督、きょうもよろしくお願いします。

原監督:よろしくお願いします。
渡辺監督:よろしくお願いします。

松島アナ:
きょうからふたりに、ひとつのテーマについて
語り合っていただきます。 
早速、発表しましょう。
きょうのテーマは「本」 Bookですね。
読書の本ですけれども、おふたりにとっては、
執筆する本、ということになると思いますが、
まず、先日、原監督は徳間書店から
「青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ」
略して、「青トレ」というDVD付きの本を出されました。
この本はどのような仕上がりになっていますか?

原監督:
これはですね。ある意味、陸上改革でしょうね。
今までですね、小中高、あるいは実業団の選手も
儀式のような体操をしていたのですが、
それを走りに活かせるストレッチ、動的ストレッチ、
または、走りに活かせるコアトレーニング、
それがギュッと詰まった本になっていますね。
ある意味、陸上改革のひとつの切り口になる本ではないかと思います。

松島アナ:
渡辺監督も、これまで複数の本を出されていますが、
この「青トレ」は読まれました?

渡辺監督:
読みました。
だって、ちゃんと原さんの本をちゃんと読んで来ないと
きょう対談できないじゃないですか?(笑)

原監督:
ありがたいですね。
実業団の選手にも活かせる本だと思うんですよね、

渡辺監督:
いや、ほんとにそう思います。
今、走るだけの時代じゃないですし、
なぜ、故障するのかということを
分からないといけないじゃないですか。
ただ、練習量は少なくできないし、
やはり、動きつくりとか、
フィジカルのところをやっぱり大事にした本ですね。

原監督:
渡辺監督は大学の指導者も経験されていましたけれども
実業団の監督と、体操とか、補強トレーニングとか違いますか?

渡辺監督:
そうですね。実業団の場合は、
会社からお給料をもらっていますから、走って当然だと。
だから、コーチングがちょっと手薄になっているのかなと感じます。
選手任せ過ぎる。
だから、指導者がもっと選手寄りに、選手目線でですね、
信頼関係を築きながら、指導だけじゃなくて、
教育とか育成とか、
あと、チームマネージメントですね。
やっぱり会社のお金を使って強化するわけですから。
それらすべてを兼ね備えていないと強いチームは作れないですね。

松島アナ:
大学駅伝の監督が、実業団に行かれるというのは、
それほど多くないですよね?

原監督:
そうなんですね。
ですから、今の指導者はですね、
僕は、ある意味、大学の指導者が、
一番、知識と、危機感を持って
取り組んでいると思うんですね。

渡辺監督:
ま、結果が出ないと、すぐにクビも飛びますから(笑)
アマチュアスポーツですよ。
どうなっちゃっているんですかね?

一同:笑い

松島アナ:
素人的なイメージだと、
逆に、実業団の監督の方が、
そういう危機感を持ってやらなきゃいけないのかな、
という感じもするんですけど、
そうではないんですか?

原監督:
私はまだ実業団の監督をしていませんから
第三者的に言わしてもらって、
「そんなことないよ、原くん」
と言われるかもしれませんけれども、
小中高までは、教育機関ですので、
プロフェッショナルな指導より、教育的、
ま、人格形成を養っていく指導をされていると思うんですね。
大学生になると、
そこにプロ意識を少し加味しなくてはいけない。
さらに実業団ランナーは、
よりプロ意識を持たなきゃいけない。
これは、選手だけではなくて、
監督にも言えることかなと、僕は思いますね。

渡辺監督:
実業団の監督は、もう世界をやっぱり見なきゃいけないんで。
日本の練習だけではなくて、
海外のサイトを見てですね、
トップチームがどういう練習をしているのか、
今、ランニングエコノミーってのが大事で。
走りの経済なんですけど。
日本のチームには、それがすごく欠けていて、
日本選手はスピードがない。
だから、中距離、長距離は世界で通用しない。
はい、終わり。
なんですよ。
で、マラソンに行きなさい。
はい、マラソンも通用しません。
今は、それが現状です。

原監督:
そう言った考え方ひとつひとつが、
渡辺監督の「本」にもギュッとノウハウが詰まっていますし、
この「青トレ」にもですね、
体操の仕方、筋肉の動かし方、
そういったことが、この「青トレ」にもギュッと。
単なる、一生懸命努力して走りなさいだけでは、
もう、外国人の選手には勝てないですね。
いかにマネージメントしていくか、
筋肉をどう動かしていくか、そこらあたりの勉強を、
大学、そして、社会人の指導者はしていかなきゃいけない。
そういった意味合いでも、渡辺監督、
そして、わたくしも、「本」をもって発信していると。
自分たちのノウハウだけじゃ無いぞと。はい。

松島アナ:
あの、本を書いたのは、渡辺監督の方が先ということで、
本に関しては渡辺監督が先輩ということで、
原監督、何か、相談しましたか?

原監督:
印税対策ですかね。

一同:笑い

渡辺監督:
原さんから、1月5日に電話がかかってきて、
今、すごい本の話がいっぱい来てて、
どこの出版社から出したらいいかな?って、
リアルにきかれましたからね(笑)
これから駅伝シーズン始まるじゃないですか。
11月、12月って注目度が高いんですよ。
ほんとは、我慢して、我慢して、我慢して、
一冊を12月10日の前の日くらいに出したら、
すぐに5万冊です。

一同:笑い

松島アナ:
渡辺監督はこれまで、何冊の本を出していますか?

渡辺監督:
6冊出しているんですけど、一番売れた本は、
「自ら育つ力 早稲田駅伝チーム復活への道」という、
2008年、箱根駅伝で往路優勝した翌年に出した本で、
これが一番売れているんですよ。

原監督:
中身も良いんじゃないですか?

渡辺監督:
中身も・・・良いですね。学校の教科書的な。
で、けっこう、僕、原さんと言っていることが似ていますね。
明確な目標設定とか、見えるとこに目標を書けとか、
8割くらい、原さんの書いている本に僕の本も近いです。
指導方法が似ていますね、考えが。

松島アナ:
それは、原監督も感じますか?

原監督
私も感じますね。
明るいところも似ていますしね。
やはりですね、陰に、内にこもっちゃダメなんですね。
自分のノウハウというのは、出来るだけ多くの人に
共感してもらえるような作業をしていかないと。
そのひとつの手法が「本」
この「本」をもってして、情報を発信していくのは、
大切なんじゃないですかね。

松島アナ
残念ながら、そろそろお時間となりました。
原監督、渡辺監督、ありがとうございました。
明日は新しいテーマで、お話を伺います。
「箱根駅伝への道」でした。
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