
「コメは買ったことがない」発言で集中砲火の江藤農林水産大臣が辞表提出
5月21日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーターで経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、石破総理が失言で集中砲火を浴びている江藤農林水産大臣が辞表を提出したというニュースについて意見を交わした。
森永氏「江藤さんも良くないと思うが、僕は石破さんの『日本の財政はギリシャより悪い』という失言の方が何倍もダメだと思っている」
寺島尚正アナ「江藤拓農林水産大臣は今日、首相官邸で石破茂首相に辞表を提出しました。江藤氏は18日に佐賀市での講演で「コメは買ったことがない」などと発言し、批判を招いていました。江藤農林水産大臣は、18日に自民党佐賀県連が開いた政治資金パーティーで講演し、『支援者からもらうコメが売るほどあり、コメは買ったことがありません』などと発言、与野党から批判を受けていました。総理は19日に江藤大臣を総理官邸に呼び出して厳重注意をしましたが、続投させる方針を表明していました。
改めて江藤大臣の発言ですが、これは森永さん、どう受け止めていらっしゃいますか?」
森永康平「最初これ細かい話が無い報道だけを見た時に、おそらく受け狙いで、内輪だけで喋ったことが外に出ちゃったパターンかなあと思っていたら、やはり実際、佐賀の献金パーティーで、内輪のノリで多分受け狙いで言ったみたいな発言がそのあとあったと思うんですが、やっぱりその通りかと。これはよく、国会議員に限った話では無くて、一般社会でもよくある話で、結構私も社会人を10年ぐらいやってましたけど、会社とかでもあるんですよ、オッサンがですね、部署の中の本当に身内の会議の中で、受けると思ってちょっと余計なことを言って、それがただ失礼なだけで怒られるという……まあまあ、よく見た光景だなって。ただこう、よく昔から言われますけど日本人の食べ物に対する執念というか恨みは怖いっていう話があって、やはり今主食のコメがですね、1年前と比べて倍ぐらいの値段になって、高い高いって国民の不満が高まっている中に、いくら内輪であるとは言え。しかも農林水産大臣ですからね。これをちょっと受け狙いっていうのは、あまりにもセンスがないなという感じがしますよねえ」
寺島「まあ、人前に立って何か喋るって言うと、少し興奮気味になるっていうのも、正直あるんですけれど、だけどやっていいことと悪いことはあるし、見境無くなりましたっていう状況でも無いんでしょうし」
森永「そうですねえ……わかるんですよ、人前で喋るってなった時に、ちょっとサービス精神で、ギャグのひとつでも言っとこうっていう、それはわからないこともないですけど、よりによってそこを行くんだっていう……農林水産大臣っていう立場でありながら、そこのギャグはダメでしょっていう」
寺島「立憲民主党の議員からも『全然面白くありません』って言われてましたね(笑)。石破総理は当初大臣を続投させる方針を表明していましたが、立憲民主党など野党5党が昨日、江藤大臣の更迭・辞任を要求することで一致、農水大臣の不信任決議案提出の検討に入ることを決めると、判断を一転させたといいます。国民の関心が高いコメ価格に関する発言でもありまして、夏の参議院選挙での影響を抑えたいと、こういう思惑もあると見られます。森永さん、少数与党っていうのはこういうところで弱いですね」
森永「ええ。この失言にとどまってりゃまだしも、石破さん本人も『日本の財政状況は間違いなく極めてよろしくない。ギリシャよりもよろしくない状況だ』と失言をかましましたんで、まあちょっと破滅に向かって最後の直線っていう感じで。僕はどっちかというと、江藤さんの発言も良くないと思うんですけど、それの何倍もダメなのが石破さんのギリシャ発言だと思ってますし、何よりもこの江藤さんの話がどこまで冗談なのかもよくわからないですけど、仮に言ってることが実は本当ですっていうことになるとですね、細かい話をすれば、有権者から大量にコメをもらっているっていうのは『いいんだっけ?』って話になりますよね。賄賂じゃないけど、いいんですか?って話になってきますから」
寺島「モノだって報告しなきゃいけないっていう義務がありますしね」
森永「そう考えるとね、ちょっと脇が甘いなと思いますし、こういう発言を見てしまうと、政治家の人たち……みんながっていうと主語がちょっと大きくなっちゃうかも知れないですけど、いわゆる一般的な家庭との生活実感の乖離がある人たちなのかなって思いますね」
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