
【5月26日 ヨイショの達人松廼家八好さん】
本日のゲストは、
江戸時代から続く古典芸能「幇間芸(ほうかんげい)」を、
令和の時代に継承している
松廼家八好(まつのや・はちこう)さんです!
八好さん曰く
「幇間」とは俗に“太鼓持ち”とも呼ばれ、
江戸中期に生まれた“男芸者”のこと。
落語家は落語を、講談師は講談を語るように、
幇間は“間(ま)を助ける”芸を披露します。
現在、日本で幇間はわずか6人。
世界でも6人しかいないという貴重な存在です。
東京都江戸川区出身の八好さんは、
幼い頃からお笑いが大好きで、中学生の頃には芸人を志すように。
しかしあるオーディションで「しゃべらない方が面白い」
と言われたことがきっかけで、“しゃべらずに笑わせる”道を模索。
そこからパントマイムの世界に入り、約20年のキャリアを
積まれました。そんな中、ニュース番組で幇間芸の特集を
偶然見たことで「これで人生を終えよう」と決意。
三社祭の日に、憧れの幇間・櫻川七好(さくらがわ・しちこう)さんを
“待ち伏せ”して弟子入りを志願。
「踊りを3つ覚えてきたら話を聞こう」と試され、
半年後に披露したところ、
「今覚えた踊りは必要ないから、忘れてください」と告げられ、
本格的な修行がスタートします。
番組では、八好さんの幇間芸も披露していただきました!
● 閉じた扇子に息を吹きかけると開き、
吸うと閉じる──息づかいだけで見せる芸
● 赤と黄色の手ぬぐいを使った「フェルメールの名画」のモノマネ
艶っぽい演目が多いのも、もともと吉原で“花魁を待つ間”に
披露された芸だった名残りです。
番組内でも、ちょっぴり艶っぽいネタを特別に披露していただきました。
幇間芸は本来、お酒を酌み交わしながら楽しむ
“お座敷芸”ですが、ノンアルコールでも十分に楽しめる内容でした。
ふだん幇間の芸を目にする機会は限られています。
なぜならその舞台は、ほとんどが料亭のお座敷──
“とっておきの空間”を守るため、SNSなどでの発信は
ご法度というルールも。
だからこそ知る人ぞ知る、秘密めいた面白さがあるのです。
今後の目標は「孫弟子」を育てること。
「自分が最後の幇間になってしまっている。
文化は一度絶えると、もう戻らない。だから繋げたい
“孫弟子”ができて初めて、幇間の未来が見えてくる──
その思いを胸に、八好さんは今日も“間をつなぐ”
芸の道を歩み続けています。
【今後の出演予定イベント】
◆幇間大競演 in 浅草見番
日時:令和7年6月1日(日) 開場12:30/開演13:00
内容:世界に6人しかいない幇間が一堂に会する、貴重な舞台
◆花形演芸会スペシャル ~受賞者の会~
日時:令和7年6月22日(日)
会場:日本製鉄紀尾井ホール
この記事の番組情報

上地由真のワンダーユーマン
月 21:30~22:00
上地由真がメインパーソナリティを務め、アシスタントとして、山田みきとしアナウンサーが進行役を務めます。 番組では毎週テーマを設け、“由真的”テイストで進行。音…